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2006年4月 4日 (火)

川崎vs千葉を見ながらFC東京について考えてみた 古河財閥ダービー 4月2日(日)

横浜戦のエントリ。 印象論に終始した、我ながら歯切れの悪い記事。 (まぁ、今日のエルゴラなんかも、表層をなぞっただけで、頭から分析を放棄したような酷い記事だったけど。)

で、考えを整理するヒントにでもなるかな、と昨日は古河財閥ダービー(川崎vs千葉)を見てきた。

「マンマーク」と「ポゼッション」。 キーワードだけを見れば、千葉とウチは似ている。 でも、大きな違いがある。 ウチが増嶋をスイーパーとして余らせたのに対し、千葉はそんな糊しろは置かず(誤りでした。 千葉もリベロを置いている)最終ラインからでもどんどん、リスキーな勝負を仕掛けていると言う点。

実際、千葉のサッカーはリスクと背中合わせだ。 昔のエントリを持ち出すまでもなく、「オシムの言葉」の第8章を引用するまでもなく、そのリスキーさは一目瞭然。 死に物狂いで走らなければ絶対追いつかないような速くて角度のついたパスを、全身を使ってトラップしなければ落ち着かせられないような強いパスを、平然と味方に押し付ける勇猛果敢なサッカー。 最終ラインが同時に2人もオーバーラップすることも珍しくない、勝負師サッカー。

当然、ミスも増える。 その代わり、決定的なチャンスも多い。 何より、次に何が起こるのか予測できない。 これほど見ていてワクワクするサッカーも珍しい。 実際、俺の近くに座っていた川崎サポも、ゴール前にどこからボールと選手が現れるか予測がつかず、「怖えー」を連発していた。

果敢さには果敢さを。 川崎も千葉に堂々と立ち向かった。 川崎のキーマン・中村憲剛のロングパスはことごとくラインを割り、中央大学の先輩(この人)の正確性には遠く及ばなかったけど、パスを出したあとのジュニーニョのフォローと言う点では、逆にその先輩が及ばない頑張りを見せていた。 ウチとの対戦で、試合を振り出しに戻したあの頑張りを。

しかしてウチのサッカー。 今のところ、ガーロも選手もリスクをあまり負わないように見えるし、迷っているように見える(断定するにはまだ早いけどね)。 千葉との対比では確かにつまらない。 けど、順位はウチの方が上。 結局、どっちがいいの?

いや、どっちがいいとかの問題ではないだろう。 オシムの「リスクを背負うサッカー」に対し、「走るだけで勝ちにつながらない変なサッカー」とレッテルを貼ることも可能だけど、そのサッカーはオシムの人生を反映したもので(「オシムの言葉」192ページ~196ページ参照)、リスペクトに値するものだ。

では、ガーロのサッカーは、安易に斬って捨てられるような代物なのか? 確かに内容を見ていると不安になる部分はある。 それは否定しないけど、サイドを上げようとマンマークを導入したりするのは、異論もあろうが、少なくとも柔軟性の表れではなかろうか。 増嶋を一生懸命育てようとしているのも、良いことではないか?

まだガーロのサッカーの完成形を見たわけでもないし、戦い方も少しずつ変わってきている最中だし、少なくともそれなりの結果を出している以上、現時点で彼のサッカーを否定することは、いかにも時期尚早と思う。

シーズンはまだ始まったばっかり。 もう少し長い目で見てあげませんか?

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