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2008年5月 7日 (水)

強かった名古屋 FC東京vs名古屋 5月6日(火)

名古屋は強かった。 選手は基本に忠実で、監督は勝負に徹していた。 良いものを見せてもらった。

プレーで目に付いたのはスペースを作る動きと、そのスペースを使う動き。 得点の場面では、佐原がヨンセンに引っ張られただけでなく、今野もマギヌンに引っ張られていた。 そうやって生まれた(意図的に生んだ)スペースを小川がきちんと突いた。 それを延々、無理なく継続する。

ディフェンスでは、ボール際の厳しさと、ボールが動いている間に寄せることが徹底されていた。

スペースにスルーパスを出す場合は別として、通常のパスにおいて受け手は動きに制約を受ける。 理由は単純で、パスコースからずれるとパスが通らないから。 グラウンダーパスの場合は受け手が出し手の方向に寄ることが可能だけど、浮き球パスの場合でそうするとパスは頭上を通過してしまう。 だから受け手はパスが届くまでその場から動けない。 逆に言えば、ディフェンス側は、相手が釘付けにされている間に詰めれば、より有利な場面を作ることができる。 名古屋はそれが徹底されていた。 基本中の基本だけど、意外とJでは出来ているチームが少ない。 (中村直志があんなに俊敏だとは知らなかった。)

去年のエルゴラで、フェルホーセンは10cm単位の緻密性を求めるという記事があったけど、そうやって築かれた土台の上に、ピクシーが勝者のメンタル・規律を植えつけた。 選手は昔からかなりのメンバーが揃っている。 強いわけだ。

そのピクシー。 長友対策にバヤリッツァを右SBに配するとは。 確かに長友は川崎戦で森を押し込み、大宮戦ではレアンドロとのライン際でのつばぜり合いでも負けなかった。 その長友を抑えにかかるのは、ある意味当然かもしれない。 そして後半、早めに守備的な選手を投入し、明確なメッセージを送る。 状況や展開によっては逃げの采配と言われかねないけど、ピクシーの確固たる姿勢と実績とが、そういう雑音の出る余地を抹殺する。

対する東京。 中盤に怪我人が増えて以降、最近はリアリズムに徹して勝ち点を積み上げてきたけど、昨日はセットプレーでの数々の工夫も、大竹スイッチも、PKも実らず、1点が遠かった。 ナオのFKの場面は大竹に蹴って欲しかったなぁ。 前日の小平で、祐介の迫力満点の囮の助走から、大竹が良いボールを蹴っていたから。

清水戦頃から、相手のMFが横に広がって東京の中盤にプレスをかけ、東京の中盤に前への進入を許さず、ツートップと中盤の分断を図ろうとする意図が垣間見られる。 良いときの梶山がいるときはうまく散らして、相手の圧力を分散できるけど、昨日はそれが上手くいかなかった。 名古屋は最も中盤のプレスが厳しく、最後まで衰えなかった。 良い状態の羽生やエメルソンが戻ってくれば、高い位置でパスを回せるようになるだろうか? それとも、その時も現実的な戦いを強いられるか? 後者だとしても、FWに当てたボールをもっと拾えないとかなり厳しい。

いろんな人が指摘しているけど、気になるのが徳永。 トラップミスの場面は、まぁ、ああいうこともあるだろう。 祐介のPK失敗のようなもの・・・(というのは大甘な評価で、本来は、完全に払拭して欲しいが。)  もっと問題なのは、攻撃でなかなかパスコースに顔を見せようとしないことと、ディフェンスで諦め・見切りが早すぎること。

例えば、藤山が最終ラインでボールを持って、藤山と徳永との間に佐原が居る場合、徳永はニアサイドと裏の、いずれのパスコースにも顔を出さない。 藤山が佐原に渡すと、初めて徳永が近くに寄ってくる。 けど、その時点で佐原からパスを受けても、相手もマークをずらすだけで済む。 案の定、寄せられて、苦しい状態でしかパスを受けられない。 そもそも、藤山がボールを持った段階でパスコースに顔を出し、一人佐原を飛ばしてパスを受けたほうが、徳永も良い状態でパスをもらえるはずなのだが。 ムービングとは正反対。

ディフェンスで象徴的なシーンはロスタイム。 相手の蹴ったボールがサイドラインを割る。 佐原が全速力で走って来るのに、徳永はゆっくり走っている。 不慣れな佐原がスローインするが、やはりうまく行かず、相手に奪われる。 徳永は自分の立場、役割を自覚しているのだろうか? 体調が悪かったから、と思いたいが・・・。 長友はそこが違うぞ。

その長友は思わぬ怪我。 痛々しいけど、懸命に頑張っていた。 長引かないこと、怪我をきっかけにバランスを崩さないことを願う。

最後に祐介。 かつては靴が脱げたり、空回りばかりだった祐介だったけど、この2試合、大いに成長した姿を見せてもらった。 きっと、祐介も、ヤットのように、とは言わないけど、コースを狙ったPKも、きっと蹴ろうと思えば蹴れたに違いない。 けど、あの場面では敢えて、全力で蹴って、東京凱旋を、力強いFWの姿を強烈に印象付けたかったんだと思う。 その意気込みは、ピッチに響いた乾いた音と共に結果を残すことはできなかったけど、きっと遠からず実を結ぶと信じることが出来た。 祐介、東京!

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コメント

徳永はいい形で周囲からボールを引き出せていないですし、ボールを受けた時もやっぱり次のプレーへの判断が遅い場面は多いです。リーグ戦ではフル出場してますが、プレーが不安定ですし、何より周囲の変化についていけていないですよね。今のままだと、これからもっと厳しくなるかもしれません。

徳永の攻守における課題は、集中力とかやる気といった部分だけでなく、状況に応じて適切にプレーする本質的な判断力も絡んだ話なので非常に難しい。やはりその辺を身体能力だけで補うには限界がありますからね。これまでこうしてきたから、というのをいったん忘れて、目の前のひとつひとつに真摯に取り組めるか、なんだと思います。

今年一年本人がどれだけ危機感を持てるか。ここまでイマイチな徳永を城福監督が起用し続けているのは、もちろんチーム内での兼ね合いもあるんでしょうが、やはりそれだけ徳永に期待してることの裏返しなんじゃないかと、個人的に感じている次第です。それに応えないといけませんよね、徳永は。

投稿: よっち | 2008年5月 7日 (水) 22:44

”名古屋は強かった”
このことをちゃんと認めるfct-fanさんは偉いし、そこを認めるからいろいろなことがわかる。
わたしは、悔しくて悔しくて頑迷に認められない。心の中では”詩ね名古屋、楢崎、ピクシー”なんて思ってる腹黒いおばさん。
でもfct-fanさんのこのエントリを読んで、ちょっとだけ心が落ち着きました。
穏やかよねー、怒ったことないでしょ?

投稿: inadafctokyo | 2008年5月10日 (土) 00:17

よっち様
いつもありがとうございます。
確かに"サッカーセンス"に恵まれてるタイプではないですよね、徳永は。
加地も動きがカクカクした選手でしたが、彼なりにプレーの幅を広げていきましたよね。
身体能力、センスに加え、"気づき"もあるでしょうね。この点は遅すぎることはないですが、やはり早ければ早いほど良いと感じます。

inadafctokyo様
名古屋は強かったですけど、相手が強ければ負けて当然、ということでもないので、選手の奮起も期待しところです。

>怒ったことないでしょ?
カッカ来ることありますよ。
次の3つが記憶に残ってるエントリです。
http://fct-fan.air-nifty.com/fct_fan/2006/10/vsfc1015_83f2.html
http://fct-fan.air-nifty.com/fct_fan/2007/07/psmfcvsfc726_320f.html
http://fct-fan.air-nifty.com/fct_fan/2007/11/post_2e12.html

投稿: fct-fan | 2008年5月10日 (土) 11:22

ああ、そうだったww
安心したわー

投稿: inadafctokyo | 2008年5月10日 (土) 12:05

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