東京ダービー第3戦 6月8日(日)
本当は 「平山相太のみなさんのおかげです」 というタイトルにしようと思った。 けど、試合後に秋葉原の事件のことを知り、ネタに走る気分が吹き飛んでしまった。
その 「平山相太のみなさんのおかげです」 だが、平山を揶揄するつもりのタイトルではない。 言いたいことは、自分を信じて、味方も信じて、チームにとってプラスになるプレーを考え、選択すれば、チャンス自体が増え、おのずと自分にもチャンスが巡ってくる、ということ。 チームでチャンスを作り続ければ、平山にもおのずとチャンスは巡ってくる。 味方どうしが持ちつ持たれつ、強みを生かして弱点を補って、結果的に点を取れれば、それでいいということ。
東京にはカボレという超絶な能力を持ったFWが、フォア・ザ・チームの鑑のようなプレーを魅せている。 カボレが平山の2点目をアシストしたプレーや、交代直前にサイドを深くえぐったプレーを見た? 相手のFWとのあまりの違いに、嬉し涙が出そうになったよ。
今年の東京は、城福以下コーチ陣の的確なトレーニングのもと、味方を使う意識やスペースを生かす意識が高まり、選手同士の動きが有機的に結びついて、相手を崩せるシーンが増えている。 ごっつぁんゴールも増えているが、それでいいのだ。
もちろん、個人能力が無駄になることはない。 CKからの2得点は平山の高さの賜物だし(去年の博実トレーニングが生きているのかもしれないし)、試合展開や試合の状況次第で、より大きなチャンスを生むために勝負すべき場面があれば、堂々と勝負すればいい。 終了間際に平山がバックスタンド側で魅せた突進に去年の横浜FC戦を思い出したよ。
さて、試合だが、前半に2点は取られたものの、梶山が入って、久々にムービングしていた。 底にあれだけキープ力があり、パスコースが見えていて、さらにパスコースを作れる選手がいれば、攻撃の幅、多彩さが累乗に増える。 梶山はやっぱり稀有な選手だ。 (パスに関して言えば、本当はユータもそうだったんだけどな。)
前半、確かに梶山とブルーノが中を空けたせいで、DFと相手FWを挟めず、突破を許すシーンもあったけど、取られる以上に点を取れる雰囲気があった。 さらに後半ちゃんと修正してくるのが素晴らしい。
その分、エメルソンと羽生は低めの位置取り。 途中、羽生とエメルソンがポジションを入れ替えるシーンがあり、戸田とナオのポジションチェンジを思い出した。
左サイド徳永は「ほぼ」90分集中を切らさずにプレーしていたと思う。 本当にすごい選手なんだ。 手を抜きさえしなければ。
椋原のクロスの質はいいですねぇ。 去年は、東京U-18ではCBでの出場が多く、一対一に滅法強い選手だなぁ、という印象だったけど、クロスもこんなに良いとは。
茂庭も戦っていたし、藤山も鋭い出足を何度も見せる。 藤山はもうフッキキラーと呼んでいいのでは?
GK荻だが、前半はバタバタしていた。 フッキにFKを決められたシーンでは、瞬間的な反応がずば抜けてスムーズな権田なら止められたかも、と頭をよぎった。 けど、後半落ち着きを取り戻したのは、さすがJでレギュラーを張った経験のある選手。 神戸ありがとう。
さて、Yahoo! Japanのトップページに、「東京V観客が暴行、4人被害」というヘッドラインが。 一般の人が見たら、ほかの事件と印象が結び付けられてしまうよね。 どこのサポということではなく、こういうことは止めないと。
試合後の東京のゴール裏に問題があったとは正直思わない。 We are Tokyo、シャー×2、ダービーソング(大脱走)、城福東京俺とお前は夢の中(プロポーズ大作戦)、東京音頭はルーチンの範囲内でしょう。 ただ、敢えておりこうさん的なことを言えば、レッズとガンバの件があった後だから、何ごとも控えめな方がいいのかもしれないね。 あと、とっとと帰っちゃえばいいんですよ。 自分も、緑の人が暴れているのが見えて、野次馬根性をくすぐられたけど、すぐ帰りました。 レッズのときも、大多数はただ単に野次馬的に残ってた人たちが、結果的に「監禁」したことになっちゃった訳だし。 こういうことが続いて、ワニナレナニワのように「シャー」を禁止にされたくはないよ・・・。
世知辛い世の中になったもんだな。 けど、それにも対応していかないと。
一つだけ言いたいのは、試合中に土肥を揶揄したコールだけは良い気分がしなかった。 土肥は見返してやりたいし、勝ち誇って胸を張りたいが、バカにはしたくない。 バカにしたら、まるで土肥がいた時代(J1連続出場記録を作った時代)を否定しているようで。 自分が感傷的過ぎるのかもしれないが。
追記
バックスタンドで揉めているのがチラッと目に入ったけど、暴行はゴール裏で起きたらしい。 全然気がつかなかった。 そうと分かる格好でなく、いきなり現われたら、防ぎようがない。。。 今回、被害は限られていたけど、対策の難しさと、招来しうる危険の大きさという点では、とても重い事件だったと思う。
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コメント
土肥選手への煽りに対する見解含め同感です。僕も土肥選手に対するアレだけは口をつぐんでいました。ある意味東京らしいのかも知れませんが、それなりの時間を重ねてきたゴール裏なのですから、99%悪ふざけをしながらも1%のケジメ(絶対的功労者への敬意)だけは守り通すというスタイルが一番クールだと思いますね。
投稿: NERIMA FRENCH BULLDOG | 2008年6月 9日 (月) 22:46
いつも拝見しています。コメントは初めてかもしれません。
「一つだけはっきり言いたいのは、試合中に土肥を揶揄したコールだけは良い気分がしなかった。」
同感です。いつもバックスタンドで見ていますが、この手のコールは嫌いです。
投稿: ユウ | 2008年6月 9日 (月) 22:46
東京ダービー観戦お疲れさま。
今回、散々迷った挙げ句、東京ダービーをさぼってしまいましたが、やはり『何か』あったのですね。
今回の土肥への揶揄したコールについては、現場にいなかった者として、何か言いたくても、なかなか上手く言えません。
(そのコールを行った前後の雰囲気やニュアンスなどをくみ取った上でないと、正しい判断や批評が出来ませんし…)
良い様に考えると、現場に居なかった分、嫌な思いをしないで済んだとも言えますが、同じ東京の仲間の良い面だけでなく悪い面についても、現場に居て共有出来なかったのは、やはり残念でした。
それから、暴力沙汰のトラブルも残念ですが、どのようにしたら事前に事が起こらないように出来るのでしょうかねぇ…
これは、どのクラブのフロントでも同様に頭を悩ませている事でしょう。
東京ダービーでもそうですが、私の観てきたもう一つの『ダービー』も、悲しい事件やトラブルが起きる事無く、熱戦を楽しめる状況が長く続く事を願っています。
投稿: LQO | 2008年6月10日 (火) 00:40
自分でうまくかけないので悶々としてたら遅くなりました。土肥のコールのこと、「もっ」さんのブログがもっとも私の気持ちに近く、私もこんな事を言いたかったのだと言うことをお伝えしに来ました。
投稿: OBAKA母 | 2008年6月12日 (木) 23:29
NERIMA FRENCH BULLDOG様
>99%悪ふざけをしながらも1%のケジメ
そんなゴール裏がいいな。
土肥からちょっとズレますが、東京のゴール裏って、他と比べると決まりごとが少ない(らしい)し、それぞれのスタンスで楽しむ文化があると思います。
おふざけや偽悪的なところがあってもいいですが、東京らしさを守るためにも、「1%のケジメ」を心の隅に置いておきたいです。誰かから、何かを言われなくとも。
ユウ様
はじめまして。コメントありがとうございます。
個人的には面白ければおちゃらけも好きですが、センスが命だと思います。
外すと単純に寒いし、雰囲気も悪くなります。
そういうセンスが昔に比べると劣化した気がします。
サポが増えたし、Jを巡る環境も変わったし、仕方ない面があるかもしれませんが。
LQO様
遠征お疲れ様でした。
「土肥、土肥、4失点」と、その直後の「どーい」コールですね。
茶化しても壊れない絆があるのか、私には分かりませんが、一般社会じゃ絶交されてもおかしくないですよね。
OBAKA母様
コメントありがとうございます。
私ももっさんのエントリ(最新とその一つ前・コメント欄を含む)を読みました。
もっさんやOBAKA母さんのような自覚・覚悟を持ったうえでの土肥いじりであれば、それは一つの文化であり、素晴らしいことと思います。
ただ、どこまでそのような自覚・覚悟が共有されていたのか、やや不安なのです。
喩えれば、能活いじりには、ベテランお笑いコンビのツッコミがボケをいじるような愛を感じますが(たとえ言葉は汚くとも)、
あの土肥コールには、人気お笑いタレントがトーク番組で落ち目の性格俳優をいじるような居たたまれなさを感じてしまったのです・・・。(考え過ぎかもしれませんが。。。)
投稿: fct fan | 2008年6月13日 (金) 00:53