雨中の2連戦 FC東京U-18vs桐光学園、FC東京vs千葉 6月29日(日)
昼間は自転車を約40分飛ばして小平に行ってきた。
再開するのはJ1リーグ戦だけではない。 プリンス・リーグも。 雨にもかかわらず、小平には思いのほかいっぱい人がいた。 こちらの方の願いが多少なりとも通じていたなら嬉しい。
対戦相手は桐光学園。 Jユースが上位を占めているプリンス・リーグ関東1部において高校勢として気を吐いている桐光学園は、もちろん佐原の出身校。
自分が到着したのは前半25分頃だったが、この時点で既に2点リードしていたらしい。
東京の並びはこんな感じだったろうか?
___岩渕__重松
_阿部巧_____梅内
___三田啓_江口
久保田_藤原_畑尾_廣木
_____井上
自分のように、たまにユースを見る者にとって、梅内くんや久保田くんのプレーを見るのは初めて。 けど、違和感なく溶け込んでいたように思う。 控えの選手達のモチベーション維持を含め、倉トーキョーは上手くやっているんじゃないかな、と伺われる。
自分が着いてからも東京ペースだったが、なかなかゴールまでには至らないなぁ、と思っていたら、前半終了前のラストプレーで岩渕がゴール。
反対側だったこともあって、周りの人たちが皆、今のゴールと確認し合っていた(笑)。
後半も引き続き東京ペース。 特に、詰まったら何度でもやり直す落ち着いた攻めが様になっていて、かと思えば、チャンスと見れば畳み掛ける力強さも増していて、開幕の頃とは見違えるようだと思った。 高校年代は個々の選手だけでなく、チームとしてもあっと言う間に伸びるんだなぁ。
ボールを支配しつつ、なかなか得点には至らなかったのだが、左サイドからのボールに合わせた岩渕がハットトリックとなるゴールを決め、4-0。 試合の大勢が決した。
ゴールを決めた直後の岩渕。
これで東京U-18は高円宮杯全日本ユース(U-18)選手権大会への出場を確定させた。
準優勝した2001年以来、実に7年ぶりの快挙。 その7年前にU-18の主力だったのが馬場や尾亦の代。 馬場は高円宮杯・決勝を怪我で欠場しているが、1年生の梶山が出場している。 決勝の対戦相手、国見高校の10番は徳永。 決勝ゴールを決めたのは1年生の平山。
身体が冷え切ってしまったので、一旦帰宅し、シャワーを浴びる。 そして、再び自転車で味スタへ。
相手は最下位とは言え、ミラー監督就任以来負けなしの千葉。 最下位クラブと思って戦ってはいけない相手。
雨中のキックオフ。 そして、問題のシーン。 佐原が目測を誤った形ではあるが、自分の席(SB)からは、当然処理できる位置にいたのに、予想外にバウンドが大きく、頭を超えてしまったように見えた。 確かに、ボールが速い芝だったので、もっと深く守っるべきだったかもしれないが・・・。 不運の部類に入るプレーで、あまり責められないと思った。
佐原の頭を越えたボールを拾ったレイナウドを今野が追いかける。 しかし、エリア内で倒してしまい、PK。 そして一発レッド。
まぁ、相手の決定機にファウルで倒したのだから、レッドでも文句は言えない。 悪質さというか、得点体勢に入ってたかと言えば、イエローでも良かったかなぁ、と身贔屓で思うが、その後、エリア内で平山を倒した池田が決定機でもないのにイエローを食らっているので、バランスは取れているのかなぁ、と。
ともかく、今野は退場。 けど、塩田がPKを止める。 この日の塩田はハイボール処理も、さほど不安を感じさせなかった。 もしかしたら、荻の存在が良い影響を与えているのかもしれない。
この日のサプライズはこの後。 一人少ない東京がボールを支配。 昔、臨海で一人少ない市原に追いつかれたことがあったっけ、なんて思い出す。 (調べてみたら、その試合も主審は高山だった(笑)。) まぁ、千葉が一人多いのに修正が効かず、引き過ぎていたのだが。 前半途中に携帯で確認したら、東京のポゼッションが6割を超えていたのには笑った。
平山も俄然やる気を見せていて、ちゃんとボールを追いかけるし、結構ボールを収める。 PKを得たプレーもそんな姿勢が功を奏した。 去年のアウェイ磐田戦のように、自分で蹴っても良かったかもしれない。
カボレは言わずもがな相手に脅威を与える。 止められたPKも、立石を褒めるべきだろう。 ここぞというところでミスキックがあったけど、それよりも、もっとシュートチャンスを増やしたい。 (終盤のユースケ、赤嶺も同様だが。)
梶山もヌメヌメとしたキープ力を発揮。 エメルソンもパスセンスに加え、守備でも貴重な働きを見せる。 そして古巣との対戦となる羽生も薄くなりがちな攻撃に厚みを加えるプレー。
一人少なくても対等以上に戦っていた東京。 そして、CKに佐原がファーであわせて、なんと東京が先制。 東京にとって、佐原の存在がますます大きくなっていく。 (モニしっかり。)
後半、千葉はボールを繋いでじわじわ数的優位を生かす作戦に変更。 ポゼッションも千葉が上回り、東京は我慢の展開に。
そして再び不運なアクシデントが東京を、いや佐原を襲う。 ロングボールを追っていって、浄と交錯。 額を切る。 治療のためにピッチ外へ。 その間に右サイドからのボールにレイナウドが合わせて同点。
一人少なくとも対等以上に戦った東京だったけど、二人少なければ・・・。 こういう場面で吉本を出しても誰からも文句など言われないようになれば、戦力の厚みという意味で大きいのだが。 これは吉本の能力の問題ではなく、吉本が実績を積んで、チーム内でも、サポの間でもそういう雰囲気を作り出していかなければならないこと。
その後、東京は大竹、ユースケ、赤嶺を投入。 リスクはあったけど、勝ちに行く姿勢を鮮明にする。 個人的にはこの姿勢を支持したい。 ただ、選手達にはここでこそムービングを実戦して欲しかった。 ムービングとは、闇雲に走り回るのではなく、味方が使えるスペースを見つけ、なければ作り、そこを利用していく連動した動きの連続。 けど、昨日の終盤はちょっと正直に、一直線に行き過ぎた気がする。
結局1-1。 一人少ないのにそれを感じさせず、見事勝ち点を勝ち取った選手達を称えたい。 監督の仕事ぶりも支持したい。 と同時に、最下位相手に勝ち点3を取り損ねたことを重く受け止めたい。
ただ、これは貴重な経験だ。 首位争いだった名古屋戦、選手達は多少浮き足立っていたという話を複数の知人から聞いた。 昨日も勝てば勝ち点で首位に並んだ試合。 けど、もう選手達は浮き足立ってはいなかっただろう。 こういう経験を繰り返していくことが大切。 城福も言っていたけど。
ところで、スタート以来馬場を推してきた当ブログとしては、馬場に触れる責任があるだろう。 馬場はベンチにも居なかった。 相変わらず怪我で出遅れ、治ってからは途中出場していたが、クゼ監督を批判して干され、ミラー監督就任後もベンチ外。 まぁ、勝っているうちは戦い方を変えないというので、千葉をコテンパンに叩いて、選手を入れ替えさせてやりたかったなぁ。
けど、 前半の千葉のような放り込みサッカーじゃ、馬場はいらないか。 他方、後半の千葉の戦い方なら、フリーの選手や使えるスペースを目ざとく見つけてパスを出せる(良いときの)馬場がいれば、もっと東京は苦しんだかもしれないと思った。 ブログの焼肉云々は本来どうでもいいことなのだが、態度が与える印象というのは、たとえ実力主義のプロの世界であっても大きいと思うので、その辺、もっと上手く生きるように、改める必要があるのかもしれないが・・・。
そして、今野。 正直、昨日は今野の不在をあまり感じなかったので敢えて書くが、今年の東京において、今野はまだその能力を十分に発揮していないと思う。 セットプレーや一対一のような局地戦では今野の対人能力や俊敏さが生きるけど、ムービングなサッカーにおいてはスペースや間合いの使い方が上手い梶山がキング。 そして、エメルソンや大竹が細かい小技を利かし、羽生が走り回って攻撃を継続・循環させる。 今野がその類稀な能力をどう生かすのか、まだまだ改善の余地がある。 とはいえ、守備に重きを置いていた2004年、突進力を発揮しだした2005年、サイドチェンジなど大きな展開力を見せだした2006年、先をイメージした攻撃を見せだした2007年(アウェイ名古屋戦など)と、確実に成長してきた今野。 もっともっと成長して、俺達を驚かして欲しい。
桐光学園と佐原。 高円宮杯と馬場と梶山と徳永と平山。 千葉と羽生と馬場。 そして、今野。 いろいろと考えさせられた雨中の2連戦だった。
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