今年一番悔しいと思った FC東京vs浦和 8月16日(土)
かつては英誌に世界のダービートップ10に選ばれたことのある「武蔵ダービー」。 けど、この名称も定着することなく廃れ、今や「埼京戦」(ダサいよ。エルゴラ。)。 そして、かつては東京の一方的な戦績だったのが、今はまったく勝てなくなった。
一時は浦和サポも相当意識していたけど、最近は歯牙にもかけていないのかと思ったら、試合開始前に一瞬だけアマラオの顔に×を付けた弾幕を出す。 かつてのヴェルディの「幕府の戌」弾幕の時もだけど、相手してくれるのは嬉しいことだ。 ただ、かつて白熱した対戦は昔。 両ゴール裏とも声量はかなり落ち込んでいる。
そんな浦和戦。
個人的にここ数年の浦和戦と言えば、こちらのチーム状態がガタガタだったり(監督解任なんてこともあったな)、ケリーや博実とのお別れだったり、浦和がどうこう以前に勝負以外の要素に注意が向いてしまうことが多かった。 (あちらさんはあちらさんで勝てば優勝の試合で硬いこともあったな。)
昨日は久々に純粋な勝負として見れた。 けど、負けた。 終わってみて、今までに無い悔しさがこみ上げてくる。
序盤は一進一退かやや東京ペース。 羽生が豊富な運動量からゴール前に飛び出したシーンや、今野が引っ張って作ったスペースをカボレが突いてシュートを放ったシーンや、エメルソンや平山(!)のパスから崩すシーンもあった。 けど、シュートが少ない。 前半終了間際、浅利がボールを持ち直さずシュートを打っていたらどうなっただろう。 見たかった。
決定機はむしろ浦和の方に多い。 オフサイドのセルフジャッジから抜け出されたシーン。 アドバンテージをもらった直後に再びファウル気味に奪われて逆襲を食らったシーン。 どちらも高原に抜け出されたがシュートはポールを直撃。 お見事。
審判と言えば、バックスタンド側の線審は前後半ともオフサイドを取らないことが多かった。 それとも、めちゃくちゃ動体視力に優れていて、正確だったのだろうか?
また、開始直後、今野が田中達也(東京相手にばかり活躍)との競り合いでファウルを取られる。 相手の前を取っていても、ユニを引っ張ると吹いた。 以降、同じような場面で繋ぐのかセーフティーに切るのか、見極めがちょっと難しくなったような。
遅延行為にきっちりイエローを出していたのはよかった。 今や鹿島や川崎より酷いので。 ただし、一番悪質な都築にカードが出なかったのは残念。
余談だが、キックオフ1時間半くらい前にピッチに出てきた審判団に、浦和ゴール裏中心部から拍手。 気づいてやっていたのかな。 だとすればさすがだな。
後半、浦和にペースを握られる。 特に、田中達也の出足に最終ラインが後手に回る。 激しくいくとファウルを取られるのでセーフティーに切るが、それが更なる波状攻撃を生む。 クリアしても中盤より前でボールが収まらない。 最近、後半にこういう展開になることが多い。 けど、ベンチの動きが遅い。 (実際、カードが無いのだろうけど。) かと言って、ピッチ上での修正も効かない。 (この辺は選手にももっと頑張って欲しいのだが。) 昨日はここで梶山投入。 浦和もポンテを投入。
失点シーンでは、エメルソンが良い形でボールを持ち、左サイド今野のオーバーラップを引き出す。 しかし、今野へのパスが相手に当たってしまい、逆襲を食らう。 一度はクリアするが、相手に拾われ、逆サイドへ。 上がっていた相馬に決められて0-1。
ここから梶山を中心に攻めに出るものの、浦和のDFを破るまでには至らない。 サイドから折り返して触ればゴールという場面でも、届かなかったり、背中を通過したり。 平山も決定的な場面でシュートを外してしまう。 まぁ、こういうこともあるだろうけど。。。
結局、0-1のまま終了。
結果は0-1だけど、攻撃陣だけにではなく、守備陣にも不満を感じた。 致命的なミスがあった訳ではないが、攻守ともにプレーが易きに流れるというか、人任せな部分が多い。 スペースがあって運べるのに横パスに流れたり、クリアするのか繋ぐのか不明確なまま味方に預けて余計に苦しくなったり(明らかに繋ぎや展開力に難があるモニが割を食う)、シュートを打てるのにさらに折り返したり。
特に今野は自分の能力を過小評価していないだろうか? 繋ぎでも工夫がなかったし、ボールを持っても自分で運ぶ場面は少なかった。 あれでは浅利の方が連携の意識があるし、サイドに徳永・長友が揃ったらベンチかもしれないぞ。
その浅利にしても、凄く頑張ってはいたものの、競り合いや瞬発力が求められる場面で辛いのは仕方ない。
長友はシーズン序盤の頃のビックリするような思いっきりの良さは影を潜めていた。 再びあの爆発的な上がりを見たいのだが。
梶山は出来ることはしていたと思う。 中盤でタメとスペースを作って試合を落ち着かせたり、正確なロングパスでサイドを生かしたり。 そこは凄いとは思う。 けど、彼にはこういう上位に食らい付かなければならない大一番で決定機に絡む働きも期待していて、彼の能力ならそれが出来ると思っているし、自覚もあると思うのだが。 問題は何?
平山は一時期に比べれば動けるようなっていたし、周りも見えていたし、ロングボールにも触れるようになっていた。(ただし、ジャンプのタイミングが早過ぎる。) もっとゴールに向かう姿勢を見せて欲しい。
総じて、プレーに迷いがあるのか、よい形を作っても、そこから時間がかかったり、または意図が合わなかったり、なかなか決定的なチャンスにまで持っていけない。 個々のプレーでも躊躇が垣間見られるシーンが多い。 浦和との最大の差は能力や戦術よりもそこだ。 田中達也は全力でゴールに向かっているから裏に抜けられる。 (そうしても、昨日は得点できなかったのだが)。 シュートであれ、繋ぐのであれ、勝負の時に全力を出し切らなければ、相手の網を突き抜けることは出来ないだろう。 まだまだ選手が甘いと思った。
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コメント
審判団への拍手は毎回やっておりますよ。
投稿: 浦和人 | 2008年8月17日 (日) 16:44
えー。
浦和サポです。
昨日の試合はまさに死闘でした。
どちらが勝ってもおかしくない内容だったと思います。
試合前と試合後に出したアマラオのゲーフラはレッズサポとして恥ずかしいです。
相手クラブをけなすような事に労力を使った一部のバカなレッズサポのおかげでせっかくの素晴らしい試合が台無しです。
個人的にはどうにか止めさせたいのですが、個の力では限界があります。
何らかの方法でこのようなバカな行為がなくなるよう訴えていければと思っています。
今年は勝ち点6を頂戴しました。
来年もそのつもりです。
お互い切磋琢磨しまた素晴らしい試合をしましょう。
投稿: うらわサポ | 2008年8月17日 (日) 16:53
あのゲーフラ、俺も特に不快ではありませんでしたが、あの場にアマラオいたかも知れないんでね。それ考えると怒る人もいるでしょうね。
本人は一応フットボールネーションの人間なんで気にしてないでしょうけど。
フットボールネーションは格差や民族問題があるからあそこまでクラブスポーツの文化が根付いたってよく言いますよね。
東京が煽られるのは根本的には首都の宿命ですからね。日本に存在する数少ない対立の構図。
阪神もそうですけど、そういうコンプレックス背負ったクラブは熱狂的ですよね。
投稿: メトカラ | 2008年8月18日 (月) 04:31
浦和サポの方にも見ていただいて恐縮です(汗・・・
>浦和人様
あ、知りませんでした。いい習慣ですね。
教えていただき、ありがとうございます。
>うらわサポ様
昨日は(改めて)浦和の選手たちのプロ意識に気付かされました。
東京はここ数年結果も出ず、内容も良くなかったので、内容が良いだけで自分は満足しがちでしたが、やはり結果こそが大事だと感じました。(決して、浦和の内容が悪いという訳ではなく、昨日は内容も浦和が上回っていた。)
ゲーフラに関してはいろいろな見方があると思いますが、個人的にはあのゲーフラは決して不快ではありませんでした。もちろん、うらわサポさんの考えももちろん尊重いたします。
東京も回り道が多いですが、来年以降も浦和と良い試合して、勝ち点を取りたいです。本当に。
メトカラ様
>あの場にアマラオいたかも知れないんでね。
あ~、そうだ。気付かなきゃいけなかった。
>本人は一応フットボールネーションの人間なんで気にしてないでしょうけど。
それもまたそうなんでしょうね。
さすがメトカラさん、フットボールの大きな枠組みと、ミクロなポイントの両方を捉えていますね。
今野ですけど、自分でつくるのではなく、リアクションのプレーヤーですよね。
梶山のような展開力は無理だとしても、たまに良いサイドチェンジしているし、去年の豊スタでの浄と絡んだアシストシーンとか、イメージは持っているだろうから、東京で成長し続けて輝いて欲しいです。
梶山にない突進力がありますし、ツリーの左サイドとか良いと思うんですけどね。あの突破力はゴールの近くで見たい。
ref.
http://b.hatena.ne.jp/fct-fan/20080729#bookmark-9466450
投稿: fct fan | 2008年8月18日 (月) 20:22