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2008年10月 6日 (月)

たかが一敗、されど5失点 FC東京vs清水 10月4日(土)

9月を全勝で突っ走った東京。 実りの10月としたかったのだけど・・・。

負けたこと自体は落ち込むべきことではない。 勝負事だし清水は強いチーム。 それに山本のシュートにせよ戸田(!)のシュートにせよ、土曜の清水は強かったうえに出来すぎでもあった。 あの日は東京の日ではなかったと思うしかない。 それに、上位も混戦であり、勝ち点差が大きく広がったわけではない。 まだまだ挽回可能である。

ただ、同じ負けるにしても、どうしてここまで極端な結果になってしまうのか、せいぜい1-3とか体裁を整えられなかったのか、と考えてしまう。 攻め込んでカウンターを食らった後半の2点はともかく、前半の最後、選手達は完全に冷静さを失っていた。 それが手に取るように見えたのがロスタイム。 残り時間わずかで、もう放り込むしかないはずなのにボールを回しちゃう。 真面目すぎるのだろうか。

清水の個々の選手のボールキープの意識は凄く高い。 1対1では果敢に勝負し、力づくでもボールを運ぶ。 無理なときはさっさと後ろに戻してやり直す。 この辺の清水の粘り強さは鹿島と並んでJでも屈指じゃないかと思う。 (以前書いた高電圧系のチーム。)

象徴的だったのは後半、兵働(だったかな?)と長友がボールを奪い合ったシーン。 兵働が強引に突破を仕掛けるが長友も負けじとフィジカルにボールを奪い返す。 普通なら相手が倒れて長友がファウルを取られていたと思う。 けど、力と力の勝負で兵働は倒れず、この場面は長友がボールを奪い返した。 しかし、ピッチ上のほかの場所では、同じような1対1の場面で、東京の選手はほとんど相手の突破を許していた。

こういう相手に勝つには完璧な対策を立てるか、相手以上に粘り強く戦うか、さもなくば去年、規郎がやったようにパワーで理屈をひっくり返すような戦い方しかないのだろう。

けど、昨日の東京のスリーボランチは中途半端だった。 中盤で数的不利に陥り、ボールを拾えず、かと言って外のマークに付くわけでもなく、サイドでも劣勢を強いられる。

それに中盤から前の6人のうち、キャプテン梶山以外は味方を生かすよりも味方に生かされるタイプの選手達。 まぁ、カボレは両方できるし、最近は浅利も結構気の利いたプレーをするけれど。 こうなると前にボールを運んでみても、その先で寸詰まりになってしまう。 後半、エメルソンと大竹を入れて打開できたけど、さりとて、前半から同じようにやって上手くいったという保証はない。

今野がまったく試合に入れていなかったのは代表召集の繰り返しで致し方ないのだろうか。 後半の東京が攻め込んでいた時間帯にパスアンドゴーで飛び出していく動きは良かったけど、それ以外の場面ではまったく目立っていなかった。 先制点を喫したシーンでも徳永が後ろを味方に任せてボールホルダーに寄せて行くべきだったかもしれないけど、そもそもあそこは今野のエリア。

このところ堅実だった徳永は、左サイドに慣れて早くも手抜きを覚え始めているな。 また左右入れ替えるか? このままだと縦の突破力しか魅力のない選手になるぞ。 (しかも行く宛のない突破。)

こういうことは書きたくないが、今野の使い方が難しい。 戦術が用兵の制約を受けることはよくあること。 例えば、大宮のラフリッチ自身はとても良い選手だけど、彼が入ってから大宮の戦い方は硬直化してしまった。 柏もフランサが制約要因になることがある。 いわんや春先のフッキ@川崎→ヴェルディをや。 今ちゃんが東京にとってそういう存在になっているとは思いたくないけれども。 そして再び代表で離脱。 城福にとっても難しいところだろう。

最後にエンドレスチャントについてなのだが、優勝に向けて選手を鼓舞したいという気持ちはよく分かるし、自分にもその気持ちはある。 ただ、急に焦り過ぎじゃないか? もう少し余裕があってもいいのでは? とも思う。 却って、選手たちを硬くしやしないか、と。

こんなことを書くと怒る人もいるかもしれないし、川崎戦後に「まだ何も諦めていない」と書いたことと矛盾するかもしれないし、断腸の思いと若干のリスクを感じながら書いていることをご理解いただきたいのだが、今年優勝を目指すことが果たしてコンセンサスなのか、必ずしも自信がないのである。

現場では優勝を狙っているだろうし、サポとしてはそれを全力でサポートしたい。 けど、サポは同時にチームの長期的な興隆にも関心を持っている。 そういう視点で見ると、今年頂点を目指してなりふり構わず戦うことがチームにとって全面的に良いことなのか、自信を持って断言はできかねるのである。 優勝を目指して頑張っている選手達の顔がチラつくと辛いのだが。

周りの人の意見も分かれている。 優勝を狙うなら混戦でマークの甘い今年行っちゃった方が良い、優勝さえしちゃえばその先はどうにかできる、展開が速いJで機が熟すのを待っていたらいつまで経っても優勝できない、という人と、フロントを含むチーム体制的にも、選手層的にも、サポの心構え的にも、優勝やACLに出場する準備はまだ整ってない、万が一上に行っちゃったら来年以降壊れかねない、ここはじっくり実力を付けるべき、という人と。

私自身もどっちが良いのか、正直分からない。 もちろん、チャンスをみすみす逃す手はないし、獲れるものなら是が非でも獲りたい。 しかし、獲ると言って獲れるものでもないし、土曜のような前半を見せられると、正直、実際にアジアで戦うのは時期尚早かなぁ、と考えてしまう。

中位からの脱却と優勝することとの間にはいくつかのステップがあると思う。 ここ数年強豪に名を連ねているレッズにせよ、ガンバにせよ、まだ頂点に立っていないけどフロンターレにせよ、途中で瓦解してしまったけどオシムジェフにせよ、一年で強豪にのし上がった訳ではなく、着実に力を蓄えて行った。 そういう着実なステップこそが上を目指す王道ではないだろうか。 小平での産声からグアム、都城と見てきて、城福東京こそ真の王道を歩むチームであると信じているからこそ、そんな風に思う。

ここ数年、今頃はまだ降格を心配していたのだから贅沢な悩みである。 (って、今年は残留大丈夫だよね?) もちろん、ここで満足してはいけない。 大差の敗戦も跳ね返して、経験値に取り込んでいきたい。 シーズン終盤に緊張感のある戦いを積み重ねられていること自体が貴重な経験。 次の大分戦から、再び一戦一戦集中して戦おう。

今年の東京が優勝に相応しいチームなのかどうか、それは結果自体が自ずと示すであろう。 もし優勝という結末が待っていたとすれば、無上の喜びとこのエントリを書いた悔恨とともにそれを噛み締めたい。

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コメント

現実的な目標をどこに置くかは難しい問題ですねぇ。人によってすごく意見違いそう。
個人的には、結果的に優勝出来なくても優勝争いっぽい緊張感の高い試合を最後までやって、その経験プラスおまけでACLみたいなところがベストかなと思います。

09年からACLはボトムを広げるので、今のKリーグの順位で言えばFCソウルあたりの「準強豪」も出場できるレベルの大会になります。
現地でご覧になったと思いますけど我々は今年ソウルと互角にやれてるわけで、東京も、ていうか札幌以外のJ1全チーム(笑)が目指していいステージなんじゃないかと思います。

投稿: メトカラ | 2008年10月 7日 (火) 15:07

メトカラ様
残り6試合に向けて集中しているところに若干冷や水を浴びせた感じで、少し反省しています。(まぁ、影響はないでしょうけど。)

優勝を目指すのは素晴らしいことだし、一試合一試合大切にというのはまったく同意。自分も大宮戦の後に同じことを書いています。

ただ、8月にかなりブーブー言ってたのが、内容はそんなに変わってないのに、勝ちだした途端態度が変わるのはどうなの?という気がしてしまう。

エンドレスチャントは素晴らしかったですが、だったら国立でヴェルディにショッキングな形で負けた後に出来なかったのかと思います。あの時の方がずっと苦しかったのだから。

ACLについては、戦力的にはJのクラブはどこもそこそこやれると思いますが、スケジュールですね。

あとサポやマスコミの意識。
鹿島がいくら強くても、平日とは言え6,000人しか集められないようでは、ACLに相応しいのか?と思ってしまいます。

投稿: fct fan | 2008年10月 7日 (火) 22:35

なるほど。少し論点がズレてました。「内容が劇的に良くなったわけじゃないのに、すぐ優勝優勝ってもっと地に足をつけて」ってことですか。
どうでしょうねぇ。優勝だ!っていう雰囲気だったのはその場の流れっていうか。

「ゴール裏」って独特な雰囲気あるじゃないですか。クラブやライブハウスの類と同じ、ある種のシンドロームを作り出す空間ですね。日頃はオトナな人だって、あの場所で跳ねて一生懸命応援してたらアドレナリン出てテンション上がりまくりですよ。
その状態で佐原のションボリっぷりを見たら…「まだ優勝のチャンスはある、あきらめるな、俺達がついてるぜ!」という気分にもなるでしょうね。
星勘定やクラブの現状を冷静に考えるのは家に帰った後でしょう。一時の感情の成せる業をゴール裏のコンセンサスだとは思わない方がいいかもしれません。

その辺の温度差を逆手に取ったエントリ上げて荒れ気味になってフォローしてもらったことありましたね(笑)。その節はお世話になりました。

…またズレてます?

投稿: メトカラ | 2008年10月 8日 (水) 01:44

メトカラ様
いえいえ、こちらの説明不足でした。優勝やACLについても、正直、自分のスタンスもぐらついてます。そんな状態でキーボードに向かうと、やはり歯切れが悪くなる。

ゴール裏は生き物ですよね。ちょっとした状況や展開で変わる。
こうだ、と決めつけたり、言いたいことを言うのは良いですが、自分が誤解や勘違いしている可能性を自覚しないといけませんね。

投稿: fct fan | 2008年10月 9日 (木) 01:20

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