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2008年11月15日 (土)

鳥取と岡山の話

さて、今日は初めての鳥取である。 アウェイ遠征を始めるまで、47都道府県のうち行ったことがあるのは1/3くらいだったが、明日鳥取をクリアすると、未踏の地は残すところ北東北3県と島根県、山口県の5つだけとなる。 (もっとも、石川県、福井県、三重県は乗り物で通過しただけだが。)

それもこれもサッカーのおかげ(せい?)である。 アウェイ遠征にハマるきっかけになったのが2003年の天皇杯。 その時の話は去年書かせていただいた。 (fct fan: 思い出の地、丸亀。)

天皇杯の開催地については様々な意見があるだろう。 自分としても現状のあり方に問題なしとはしない(鹿島はいつもホームとか)。 が、正直に言わせてもらえば、天皇杯でどこに行けるかを楽しみしているのは確かだ。 年に一回のすごろくである。

香川(丸亀)、鹿児島、愛媛(松山)、岡山には天皇杯で初めていった。 博実ラストで感極まり、道後温泉で浦和サポと呉越同舟になった松山旅行などはとても思い出深い。

また、この記事のとおり、朝の羽田空港から各地に飛び立つサポの姿を見るのも楽しい。 (高松空港から市内に向かうバスで隣の席に座った方がPCを立ち上げて書いていた原稿が、まさにこの記事だった。)

今年、鳥取ではどんなことが起きるのか。 何が起きようと、東京は勝たなければならない。 サポも精一杯応援しよう!

で、タイトルの岡山。 日経の夕刊「人間発見」というコーナーで今週取り上げられているのがファジアーノ岡山の木村正明社長。 ゴールドマン・サックスの執行役員から中国リーグ(現在はJFL)のファジアーノ岡山社長に就任(転職)した異色のトップとして有名である。

ファジアーノ岡山が去年の地域リーグ決勝大会の決勝ラウンドでJFL昇格を決めた瞬間、スタンドの階段をドタドタ駆け上がって、顔をグジャグジャにしながら泣いている人たちがいた。 その一人がこの社長だった。

心臓がバクン、バクンと脈打っているのがわかりました。あんな経験は初めてです。 (中略)

結局、ファジアーノは優勝を遂げてJFL入りを飾りました。私はおえつを止めることができませんでした。ほかの役員と一緒にわんわん泣きました。

(11月14日付日経夕刊5頁「人間発見」)

Fagiano_okayama

暴漢を捕まえたシーンではない。 大の大人が嬉泣きに暮れているシーンである。

木村社長が、今年の試合で一番印象深いのが8月2日に行われたホームでの鳥取戦らしい。 終了間際の失点で負けた試合。

決勝点の瞬間、鳥取から来ていたお客さんの歓喜が爆発しました。そのとき私も岡山サポーターも屈辱を味わいました。こんなことを言うと不謹慎かもしれませんが、こういう敗戦は必要なものだと思うのです。

お客さんは、これが地域間競争というものなのだと悟ったはずです。チームを支援する人々が負けた悔しさを共有することで、同じ船に乗った感覚になる。勝ったときとはまた別の高揚を覚える。あの鳥取戦に来ていたお客さんはサッカーにはまったのではないでしょうか。すんなりいくより、ときに浮き沈みを経験していった方が、百年続くクラブが築けるような気がします。

(11月14日付日経夕刊5頁「人間発見」)

木村社長がサポの気持ちを分かっているのかは分からない。 サポの気持ちもいろいろだろうし、全員の気持ちを分かるのは無理だろう。 けど、負けた試合でのサポの気持ちに思いを巡らせ、サポの視点に想像力を働かせていることは、この記事から読み取れると思う。 サポの気持ちを逆撫でする発言を繰り返す日本サッカー協会・犬飼会長とは対照的である。

例えめちゃくちゃな主張でも、主張すること自体は自由だろう。 けど、権力を振りかざすなら、せめて基礎的な事実くらい押さえていて欲しいのだが。

例えば、会長は去年まで天皇杯を見ていなかったのだろうか? あからさまにメンバーを落とすチームがたくさんあった。 昇格争い真っ只中の横浜FC、神戸、東京ヴェルディが揃って緒戦敗退したのは一昨年のことである。 同じく札幌、仙台、東京ヴェルディ、京都が緒戦敗退したのは昨年のこと。

本件について、これまで何も書いていないが(はてブコメントではちょこちょこと書いているが)、去年の川崎のことがあったので、怒りよりも、またいつものことか? という気持ちが先に立ってしまった面はある。 ただ、他のJクラブへの波及という意味では、去年よりも大きな問題だろう。

まぁ、14日の理事会の結果、千葉と大分は不問になったそうで、取り合えずはよかったが、今後、ルール改悪に動きそうだし、その他にも何を言い出すか分からないのが頭の痛いところである。

夏春制にしろ他のことにしろ、トップがサポの気持ちや状況を酌めないのはJそしてサッカー界にとって損失だなぁ。

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コメント

岡山は、時間が唯一の解決方法かもしれませんが、川崎製鉄という前例があるからか、サッカーに対しての見方が厳しいのかもしれないけど、まったくといっていいぐらい地元は盛り上がってないですね

やはり地元経済の中心企業チームの転進というわけでもないし、はたまた地元出身選手の活躍の場というわけでもないから難しいのかもしれない

元日本代表とか有名な選手で県出身者がいて帰ってきてくれたとかいうパターンも岡山だとちょうどプロとして最後の仕事をするような年齢にいないってのも痛いかな

どうも、急にサッカーサッカー言い始めて、テレビとかでもJリーグ入りだなんだと聞くようになったなぁぐらいの感想しかもてないみたいです
なんにせよ話題の中心が社長ってのもね…

投稿: | 2008年11月15日 (土) 10:37

>2008年11月15日 (土) 10時37分付コメントの方
コメントありがとうございます。
いろんなJやJFLクラブ同様、ファジアーノにも課題、不足の点が多くあるようですね。

なんとか、前向きに着実に成長して、一人立ち出来ればいいのになぁ、と思います。

現地事情に明るくない故、勝手な想像で書きますが、対広島(中国ダービー)という軸で盛り上がる要素はないでしょうかね。
(仮にあったとしても、カテゴリが違いますし、同じだったとしても、年に2回くらいの対戦で一年引っ張るのは無理でしょうけれども・・・。)

投稿: fct fan | 2008年11月18日 (火) 02:00

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