気持ちで負けない FC東京vs新潟 11月30日(日)
正直に言うと、昨日の午後、試合に向けて集中できていない出来ない自分がいた。
金・土と石垣島で地域リーグ決勝大会を観戦し、全国リーグを目指すクラブや企業チームが明暗を分ける様を目の当たりにした。 各チームのサポが懸命に応援し、歓喜に震える姿を目にするのは心揺さぶられる体験だった。
東京に帰ってみると、マイクラブが今年最後のホームゲームを迎えている。 そして、ACL出場に向け重大な局面に立っている。 青赤大作戦が遂行され、多くのサポが参加している。 動員もかけられている。
なのに、自分はその流れに乗れていない。 石垣島での出来事を一旦脇に置き、目の前の試合に切り替えることができない。 頭では大切な試合ということを理解しているものの、うまくモチベーションに置き換えることができない。 梶山や徳永の出場停止が持つ意味、新潟が残留に向けて置かれた状況など、事実関係も整理できていない。
こんな状況で試合に臨みたくないという焦り。 負けたらどうしようという不安感。 取り残されたかのような孤独感・・・。
こんな状態ではなかなか脚が味スタには向かわない。 ネットで山形や岡山の昇格を確認し、KO1時間前になってやっと自転車を漕ぎ出す。 (まぁ、だいたいいつも家を出るのはKO1時間~45分前なのだが。)
そんな状況を書き綴ったメールを出した。 返信にはこう書いてあった。
「気持ちで負けないようにしようね。」
このメールを受け取った時、正直、一瞬反発を覚えた。 俺が気持ちで負けているって? 相当な東京サポを自認し、降格しても動じない自信のあるこの俺が? バカな。 俺はどんな逆境にも耐えられるぞ・・・。
けど、そのとおりだった。 俺は自分自身のネガティブな気持ちに負けていた。 無駄にくよくよしていた。 「気持ちで負けるな。」とは、自分のちっぽけな鼻をへし折る、けど、目を覚まさせてくれる一言だった。 やっといつもの晴れやかな気持ちで味スタに着くことが出来た。
さて、そんなことはさておき、試合である。
梶山の不在。 城福は浅利ではなく羽生とエメを同時起用。 カボレは左ウィングではなく、平山とツートップのような感じ。 いや、平山は(特に途中から)トップ下のような位置取りをすることが多かった。 混戦の中でボールをキープして、なかなか頑張っていたと思う。
2列目は右にナオ、左にエメ。 梶山がいない分、エメがボールをキープし、羽生や金沢の攻め上がりを引き出していた。 が、肝心のラストパスをほとんど相手に渡してしまい、自ら作った流れを自分で潰していた。
他方、ナオはいつもよりやや低めに位置を取り、スペースにボールを引き出すよりも、低い位置からの突破を見せる。 試合序盤には長友との二段ロケットが見られた。 あと、ディフェンス。 今野や羽生が寄せた相手にするすると近づき、ボールをかっさらう場面は一度や二度では済まなかった。 こんなナオを見られるだなんて、シーズン前には想像すらできなかった!
そんなこんなで、チャンスの手前までは行くものの、シュートにすらなかなか持っていけない前半の東京。
他方、新潟は貴章にロングボールを合わせ、動き回るアトムや右に大きく張ったマルシオ・リシャルデスが拾い、それに合わせて周りも動いてフィニッシュに持っていこうとするサッカー。 ボールこそ繋がるものの、意外性を欠くボール回しに終始し、一回、松下が抜け出してきたシーン以外は個々に頑張るだけで、東京ディフェンスを崩すまでには至らない。 むしろ、チャンスを生んでいたのはセットプレーから。 が、塩田とクロスバーが立ちはだかる。
後半。 ボールロストの目立つエメに代えて大竹を投入。 けど、相変わらずなかなかパスが通らない。
続いて達也、そして赤嶺の投入。 カボレに引き寄せられる相手DFを尻目に、裏に抜け出す動きで相手DFラインを押し下げ、手前に顔を出す動きでパスを引き出す。 徐々に相手が間延びするのにしたがって、カボレ、大竹、達也のドリブルが効き始め、パスを通すスペースも生まれてくる。 徐々にペースを握り、攻め立て始める東京。
そして左CK。 大竹のキックにゴール前やや遠めで合わせた赤嶺のボールは新潟ゴールを襲い、相手クリアにも勢いを削がれることなく、ゴールに吸い込まれた。
赤嶺の具体的なイメージと自信と能力。 そして強い気持ちが生んだゴールだと思う。 そして、そのことは東京全体についても言える気がするのだが、どうだろう?
10番が不在でも、久々に先発の選手がいても、ミスがあっても、なかなか点が取れなくても、イライラせず、集中を切らさず、勝負に徹する姿勢で戦い抜くことが出来た。 イライラや弱気を封じるのは、やってきたことに裏打ちされた自信と強い気持ち。 (試合前の俺に欠けていたもの。)
塩田のゴール裏を鼓舞する姿も、最初のうちは虚勢にしか見えなかったが、いつの間にか内容を伴い、信頼を醸成し始めている。 昨日はあの石川が何度も守備で見せ場を作った。
城福監督の挨拶もやっぱり良かったですね。 始動、駅や空港で鉢合わせた時、行けなかったけどトークショー、高円宮杯で西が丘のスタンドにいる姿、ビグフレ交歓会などなど。 言葉にも、たたずまいにも雰囲気・魅力がある。
その言葉どおり、東京は成長している。 その姿をまだ目撃できる。 年末。 そして、年始。 こちらも強い気持ちを持って臨みたい。
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