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2009年1月 2日 (金)

明けましておめでとうございます+天皇杯決勝 ガンバ大阪vs柏 1月1日(元日)

一日遅れましたが、新年明けましておめでとうございます。

昨年も、いろいろな方々に大変お世話になり、かけがえのない出会いがありました。 一つ前のエントリの最後の箇所でも書きましたが、共に応援する(同じ席でということに限らず)仲間がいることは、本当に幸福なことだと思います。

今年も見たい試合を見て、行きたいところへ行って、食べたいものを食べて、その様子を出来るだけブログにアップしたいと思います。 が、なかなか余力もないことから、出来る範囲で続けていければと思います。

本年もよろしくお願いいたします。

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今年も元日は天皇杯・決勝に行ってきた。 ここ数年の習慣なので、ごく自然な成り行きなのだが、現地に行くと、東京がこの場にいたかもしれないのに・・・、との思いが過ぎり、悔しさが頭をもたげてしまう・・・。 2009年、東京は天皇杯・決勝進出をどこまで現実的な目標として射程に置くことができるのだろうか? まず、赤嶺の残留報道が事実だとすれば、とても前向きな出来事なのだが・・・。

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ACL連続出場を狙うガンバと石崎監督がラストの柏。 どちらもモチベーションは高い。 (ただし、個人的に、「○○監督と元日まで」というのは動機付けとしてどこまで有効か、疑問に思う部分はあるのだが。)

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序盤、ペースを握ったのは柏。 激しいプレスから持ち前の早くて速い攻めでガンバゴールに迫る。

"早くて速い"とは、攻守の切り替えが早く、ボールを運ぶ物理的なスピードも速いということ。 このあたりは、石崎監督が柏に来てからやってきたサッカーの良い部分をかなり再現出来ていたと思う。 特に、右サイドの太田、村上は何度も深い位置まで攻めあがっていた。 ただし、クロスの質は決定機を生むほどのものではなかった。

また、ボールサイドとは逆サイドから菅沼なり太田なりがフリーでゴール前に切れ込んでくる動き(好調時の柏でよく見られた動き。 相手からすると怖い。)もあまり見られず、前線でボールは自然とポポに集まる。 が、ガンバは内をしっかり固めており、なかなか決定的な形に持ち込めない。

さらに、攻撃に時間・手数がかかってしまうと、途端に何をやりたいのかさっぱり見えなくなり、正確性を欠くパスやクロスでボールを相手に明け渡すだけになってしまう柏。 このあたりはノブリンサッカーの限界だったのだろうか?

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倒れるどーもくん。

他方、ガンバ。 CWCや準々決勝、準決勝などとは異なり、ルーカスは2列目ではなくFWに入り、遠藤も3列目ではなく2列目に。

遠藤と橋本(特に遠藤)はとてもお疲れの様子。 寺田は動きにキレはあるものの、漂っている時間が多く、いざボールを持てば持ち過ぎて潰される場面が目立つ。 安田のドリブルは、ACLではともかく、Jではかなり警戒されていて、もはやさしたる効果をあげられなくなっているが、昨日はいつものキレすらなく、武器にはならなかった。 明神と加地が普段に近いパフォーマンスに見え、山崎もよく動いていたが、いずれにせよ、全体として連戦の疲れが見て取れる戦いぶり。

そんな中、徐々にルーカスにボールが収まるようになり、そこからボールが回るようになる。 けど、速さ、正確さ、ボールの足元への収まり具合等、どれも良いときの6割程度という感じで、ガンバもなかなか決定機を作り出せない。

後半、柏は準決勝のときと同様、頭からフランサを投入。 フランサが入った途端、速い(または性急な)だけだった柏の攻撃に"タメ"が生まれ、ガンバディフェンスの対応が難しくなる。 さらには、ヒールやらノールックやら、準決勝にも増してエンターテイメント性?の高い技を披露。 が、フィニッシャーというよりもチャンスメーカーとしての役割が多く、ゴール前で決定的な仕事は出来ず、58分に入ったチュンソンともども徐々に埋没していく。

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そうなるとボールを圧倒的にキープするガンバ。 しかし、運動量もスピードも足りない中では、ボールを運ぶこともままならず、無理にボールを入れても密集の中では思うにまかせず、決定機を作るには至らない。 結局、0-0のまま90分終了。

延長戦も引き続き同じ流れで、ガンバが圧倒的にボールをキープするも決められない。

延長後半からはついに播戸を投入。 ずっと惜しいところでゴールを決められずに来たストライカーに勝負を託す。

そして迎えた残り4分。 ゴール前の左サイドの折り返しからの混戦から2度、3度と放ったシュートが遂にゴールを揺らす。 播戸のゴールでガンバ先制。 そのまま1点を守りきって天皇杯とACL出場権を手にする。

スクリーンに映し出される中澤の涙が印象的だった。

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延長戦の末にガンバが辛うじて勝った形だったが、両者には基礎的な力に相当な差があるように感じた。

準決勝後のインタビューでチュンソンが 「うちは下手な選手が多い」という趣旨のことを言っていたけど、実際そのとおりで、例えばパスがズレてサイドラインを割ってしまう場面はほとんど柏だった。 まさにスピードとハードワークと魔術師の力で勝ってきたチーム。 (それでも毎年夏場に失速する。)

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そんな柏がACLに出ていたら・・・。 まぁ、監督も代わるし、どういうサッカーをするのかも分からないので確たることは何も言えない。 けど、過密日程に苦しみ、リーグ戦の戦いにも悪影響を及ぼしていたのは確実だろう。

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他方、去年過酷な日程を既に戦いながら、しかも二川、佐々木を欠き、外国人も実質的に2人いない中、宣言どおり日本一権威ある大会で優勝を果たすガンバは凄いなぁ、と素直に思う。

そんなガンバだけど、二川、佐々木や新外国人やアジア枠(チョジェジン?)を加えても、選手層は必ずしも厚くない。 今年も再びACLを戦うのは間違いなく良い経験だけど、諸刃の剣の部分もあると思う。 仮に遠藤が去年の鈴木啓太のようになってしまったら、ガンバにとっては当然ながら、代表にとっても痛いことなる。

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ワニナレナニワ

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西野が宙に舞う

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もっと言えば、ガンバは主力もほぼ一定の年齢層に偏っているから、数年後、もし世代交代を間違えれば、去年の磐田のようにならないとも限らない。 まぁ、 資金力はあるし、ユースも強いし、他チームから良い選手(日本人、外国人)を引っ張ってくる鑑識眼も高いので、そうそう崩れたりはしないだろうけれども。

しかして東京は・・・?

そんな視点も含め、2008年のFC東京を振り返る記事を途中まで書いたが、年末年始の忙しさ故、まとまるまでには至っていない。 なんとか正月休み中に書き終えたいと思っているのだが。

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けど、その前に今日は国学院久我山の試合を見に西が丘に行ってきます。

改めて今年もよろしくお願いいたします。

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ガンバ大阪、天皇杯制覇  ---新春の蒼天に歓喜の歌が鳴り響く中、試合終了のホイッスルと共に、達成感と脱力感がガンバイレブンを包みこんだ。みな喜びと120分を戦い抜いた疲労の為グラウンドに倒れこんだ。前身の松下電器を含めれば18年ぶり2度目の頂点、Jリーグ発足から観てみればガンバ大阪史上初となる天皇杯制覇を達成した瞬間だった。---  元旦に行なわれる天皇杯決勝、この権威ある大会の杯を手にする事ができるのはガンバ大阪か柏レイソルか?ガンバ大阪が優勝すれば前身の松下電器時代を含めれば18年... [続きを読む]

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