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2009年3月23日 (月)

嬉しい勝利 FC東京vs山形 3月21日(土)

嬉しい度では、自分の中でもかなり上位に入る勝利。 いや、ホッとしたという方がより正確かもしれない。 負けたら、不穏な空気が漂っていたかもしれないが、切り札を易々とそういう状況に置いてはいけない。 それは当の切り札自身の問題ではあるが、サポーターも、チームの状況を数年スパンできちんと認識したうえで、考えなければならない問題である。

相手は山形。 J2が堅守放り込み全盛だった3、4年くらい前に見たときから繋ぐ志向の強いチームだった。 もしかしたら、石崎信弘監督や柱谷幸一監督の時代から続いてきたものなのだろうか。 (実際はどうなのだろう?)

そして昨年。 小林信二監督の下、安定した守備とサイド攻撃を整備し、前線にポイントとなれるFWを置いて遂にJ1昇格を勝ち取った。 開幕戦と雪中の第二戦をTVで観たが、規律に加え、第一戦は攻撃で、第二戦は守備で高い集中力を見せた。 今乗っているチーム。

そして土曜。 山形は、攻撃ではポストのFW長谷川だけでなく、サイドに流れる古橋や大きく張った二列目にロングボールを蹴り、徐々に人数をかけてバランスを崩さずに攻め、守備では逆に締めてブロックを作って跳ね返す。 規律に加え、リスク管理を感じるサッカー。 ただ、2列目が大きく張る分、ボランチへの負担も大きい。 馬場を残せなかったのはそのため、という話を山形サポの方から聞いた。 (あと、金額的な問題もあるだろう。 千葉は随分高く買ったらしく、今のタイミングで低い額で手放して損失を確定できないのだろう。)

さて、リスク管理と言えば、土曜の東京のテーマ。

攻撃では、平山というターゲットが出来たこともあり、ロングボールが増えた。 平山の相手のマークを外す動きも秀逸だった。 とは言え、全体として戦い方がきちんと機能していたとは言いがたい。 浮き球なのか、足元なのか、裏なのか、出し手と受け手の意図が合わないことが多い。 また、平山が競ったり収めたボールを他の選手がどこで受けるのか。 戻すのか、それとも裏に抜けるのか。 この点でも意図が合わないことが多い。

個人的には、もっと裏に抜ける動きで、相手DFラインを押し下げた方が良かったと思う。 というのも、今のカボレは相手に密着されるとなかなかキープできないが、スペースを与えると、かなりボールを運ぶことができ、相手により脅威を与えることができるから。 ナオに関しても同様。

中盤での綱渡りのようなパス回しは減り、変な奪われ方からカウンターを食らうことが減った。 とは言え、最終ラインでのパス回しで、相手のプレッシャーを受け、あたふたするシーンもあった。 これはパス回しが悪いというより、それ以前の基本的なパスコースの作り方や、ボールを受ける位置の問題でもあると思うのだが・・・。

守備では、やはり復帰した佐原の働きが大きかった。 ボールへの反応や相手を潰すという面では平松もかなり頑張っていたけど、高さに加え、マークする相手へのボールの入りを潰す動きという面で、時には相手を中盤まで追いかけていってピンチの芽を摘む佐原の動きはとても効いていた。

それでも、山形のフリーの選手を生かすパス回しに対し、後追いディフェンスになりかける場面もあった。 ただ、より人数をかけた守備ブロックはほとんど崩れず。 フリーのキム・ビョンスクに至近距離からシュートを放たれた場面も、宙に浮かんだ権田の腕がグッと伸びてボール弾き出す。 あの瞬間、勝ったと思った。

今野、梶山、羽生に加え、ナオやカボレの守備意識も高く、長谷川をDFとMFで挟み込む動きからボールを度々奪った。 終盤に登場した米本も自分の役割をよく認識し、ボールをカットし、よく味方に繋いでいた。

ただ、ボールを奪ったり拾った後の動きは「遅い!」のひと言である。 切り替えの一歩目が遅いし、ロングボールを蹴るにせよ、繋ぐにせよ、ドリブルで運ぶにせよ、プレー選択も遅い。 攻撃の起点となる梶山を含め、チーム全体に縦への怖さが足りない。 せっかく前線に繋げるパスコースやボールを運べるスペースがあるのに生かせない。 チャンスの一つや二つ手前までは行くけど、崩しきれず、決定的なチャンスをあまり生み出せていない。

第2戦までは、とにかく繋ぐことがテーマであり、ある意味、遅くて当然だった。 が、より積極的にロングボールを蹴るようになっても、繋ぐのか蹴るかの判断が遅く、蹴るにしてもそのタイミングが遅く、攻撃の遅さが目立つこととなった。

「遅攻を恐れない」と言うのは正しいし、分厚い中盤によるポゼッションサッカーで相手を制圧することを狙っているのも、そのとおりである。 けど、一発の速攻で仕留められるなら、きちんと仕留めることに越したことは無い。 そのための練習をグアムでもやってきたと自分は理解している。 遅攻とは、あくまでポゼッションを高めて試合を支配するため、また、引いた相手を崩すためのコンセプトである。 第一波の攻撃で陣形が整っていない相手を攻めきることを排除することでないはずである。

実際、得点を上げたのは、ナオの積極的なディフェンスから長友が躊躇なく飛び出し、前線でもカボレと平山が揃い(=相手DFを引き付け)、羽生がしっかり上がってきていた場面である。 ああ言う速い攻撃をもっと増やしたい。 なかなか縦にボールを出せない今野だけでなく、梶山もこの面では課題が大きい。

どうすれば、より有効な速攻が出来るのか。 パスを出す側と受ける側、そして相手のポジション、スペース、パスコース、イメージ・・・。 それがどう動くことでどう変わるのか。 問題はシンプルにして深遠だ。

スペースというものは、生まれては消えて、絶えず揺らぎ続けるものだが、良いチームはそのスペースを瞬時に有効に使うことができる。 (そういう面では、東京よりも山形の方が整備された戦いを見せていた。) さらに、スペースを意図的に作ったり消したりできれば、なお素晴らしいが、同時にそれは非常にデリケートな戦い方でもある。

東京では、ボールを奪ったり拾ったらまずこうするというものはなく、個々の判断に任されている。 今後、どのように素早く、効果的な攻撃を見せられるか。 監督が具体的な方向付けをするのか、現在、実質的に攻撃の起点となっている梶山を含め、選手が克服していくのか。 それとも、新しい選手の台頭があるのか。 これからのナビスコ杯2戦を見守りたい。

こんな悠長なことを言ってられるのも、勝ち点3を得られたからである。 とにかく勝てて良かった。 権田の初勝利と塩田の退院・合流も祝しつつ。

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コメント

祝勝利!べろべろになるまで酔いました(反省)
新潟は楔に当てて、落としたところに誰もいないことが多く、助かりました
(前半相手シュート2本と聞いて、あれ?と思ったものです)
布陣は同じ4-4-2でも、これまでのボックス型とは違って、サイドハーフを
置く布陣でしたね
そして右サイドの石川が攻守に躍動して、チームに流れを引き寄せていました
ポスト役の平山は秀逸な働き(MOTに投票しました)
ただ、もう少しシュートエリアに入る回数を増やしてほしかったかも(贅沢ですが)

>ボールを奪ったり拾った後の動きは「遅い!」のひと言である。
キャンプで楔のボールを入れる練習をしていたのは、なんだったのでしょうかね
当方、他の球技をやっているときよく言われたのは「3手先を読め」でした
心構えがあらかじめ局面で出来ていれば、いざという時事前に動けるんですね
うちの選手は準備不足な形でボールを持って、おろおろしているのが顕著なのが。。。
事前の用意を局面局面でちゃんとやっておくこと
これが必要なのではないかと試合の中で思わされました

いつもながら実況しながらの散漫な整理で申し訳ありません
間違いなども多々あると思いますが、読み飛ばしていただければと思います(笑)

投稿: スネーク | 2009年3月23日 (月) 22:35

青赤な飲み会には参加できませんでしたが、TOKYO WEB LIFEな飲み会に行ってきましたよ!うまねんさんがカッコ良くてびっくりしました。。。。

今日は更新する暇がちょっとないくらい忙しい!!っでコメントありがとうございました。一通目はお察しの通り公表できない内容が書いてあったので公開してません。その旨連絡するつもりが出来なかったです。重ねてごめんなさい。

投稿: ひらすけ | 2009年3月23日 (月) 23:00

開幕2戦は繋ぐことが目的になってた感じはありますね。「速く攻めてはいけない」みたいな(汗)。今節は石川と平山が入って多少改善されましたが。

城福さんの言葉に力がありすぎて、選手が縛られてるかなとも思ったり。Moving footballという言葉に捕らわれすぎというか。

美しく楽しいサッカーを追い求めるのは良いことだけど、相手を無視してサッカーはできないわけで、遅攻も速攻も相手の穴を突く手段に過ぎないと思うのですが。

投稿: いおぞう | 2009年3月24日 (火) 00:15

スネーク様
勝利は嬉しい!私も何杯も焼酎を飲みましたが、不思議といつもより酔わなかった・・・
石川も平山も良かったですね。サイドハーフを置いたのはサイドから攻める相手への対策かもしれませんね。

>事前の用意を局面局面でちゃんとやっておくこと
パターン化せず、局面局面での判断を即興に求めているのだと思います。そのため、個々の選手次第、同じ選手でもそのときのコンディション次第で質に大きな差が出てしまう気がします。

ひらすけ様
飲み会いいですねぇ~。どんどん行きましょう。
うまねんさん、カッコいい上に、飲むととても面白いですよね!

>公表できない
お気遣い、どうもありがとうございます!けど、公表できないことってなんだろう?(笑)

いおぞう様
100%同意です。城福さんも選手達もよく分かっているでしょうね。
現状、必ずしも、部分最適=全体最適ではない。上手くいかなかった部分から修正していくんでしょうね。去年もそうでしたね。

投稿: fct fan | 2009年3月25日 (水) 07:11

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ようやく手にした勝ち点3。 J2上がりのモンテディオ山形に対して、J1の強さを見せることができたと思います。 1-0というスコアで、そういう意味では物足りなく思う方もいると思いますが、 終盤に何かがキレてしまったような山形のプレーに比べ、 バタバタしつつも最後はまとめてくる東京のプレーは十分に格の違いを見せました。 そして、サポーターも今回は良かった。 「たーたーかーえーー!!」から始まった山形戦。 戦い抜きました。 20,179人と物足りない入場者でしたが、ここ2試... [続きを読む]

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