Hail Nao the Great FC東京vs大宮 5月2日(土)
いやぁ、勝てて良かった! 連敗ストッパー東京とか、ナオがゴールすると何故か勝てないとか、有難くないジンクスに打ち勝てた!
思い返せば、この試合では、ナオが右足アウトで蹴ったボールが、シュート(スライス)しながら相手GKの指先を掠め、ゴール左端に吸い込まれるスーパーゴールがあったけど、最後の最後に追いつかれてしまった。 (このブログを始める直接のきっかけになった試合。)
まぁ、2005年春や2006年9月、さらには去年の夏の泥沼の時期に、ジンクスも逆ジンクスも関係ない、気にしても仕方ないということは散々学習したはずなのだが、それでも気になるものは気になってしまう。
けど、昨日は(相手が良くなかったとは言え)正真正銘の勝ち点3をものにし、(どんぐりの背比べ状態のJリーグ中位グループとは言え)一桁順位に浮上したのだから、まずはそれを喜びたい。 つーか、散々祝宴しました。
試合内容は、良かった面と悪かった面とがあり、今後の戦いも楽観を許さないなぁ、と思った。
事前に、こんな記事やこんな記事を読んで、期待と不安が半分半分と言ったところ。 アウェイ選手の紹介も、見たことないどころか、聞いたことさえない(失礼)選手の名前が並ぶ。
対する東京はトーチュウの報道どおり、ブルーノ・クアドロスと今野がセンターバック。 ボランチには梶山が2列目から戻り、米本と組む。 その前にはナオと羽生。 基本的にナオが右、羽生が左だったけど、FWカボレを含め、流動的にポジションが入れ替わった。 もう一人のFWは久々に先発の赤嶺。
その赤嶺は、祐介に刺激されたか、相手CBを追い掛け回し、先発落ちする前よりもずっと守備で効いていた。 ロングボールの競り合いも良くなっていた。 ただ、チャンスにはあまり絡めなかった。
他方、チャンスに絡めたものの、決められなかったのはカボレ。 またもシュートがGKの正面に行ってしまった後は、ドリブルが長すぎたり、シュートを打てるのに赤嶺にパスを出して繋がらなかったり・・・。 典型的な自信喪失の症状と言えよう。 ひとつ決まれば変わってくる気がするのだが。
その分、チャンスにたくさん絡み、3回も決めてしまったナオ。 小刻みに方向を変えながら進む高速ドリブルで相手を揺さぶったその刹那、抜ききる前にシュートを放った1点目。 (2004年ナビスコ準決勝のアシストを思い出した。) 内から右に斜めに走りこんで羽生のパスを引き出し、折り返すようにファーサイドに決めた2点目。 そして、スローインを受け、迷いなくもの凄いドライブのかかったシュートを決めた3点目。 キレキレ。 キュンキュン。 今日、西が丘(リーグ戦・早慶戦観戦)に来てた岡ちゃん見てる? (いや、連れて行って欲しくないけどね。)
とは言え、こんなにチャンスを作れていたのは、相手の守備の甘さゆえだったのも事実。
序盤はとにかくスペースがあって、前を向いてボールを持てたので、ある程度パス・サッカーが実現できていた。 サイドでカボレやナオが簡単に裏を取れていたし、中盤もがら空きで、グラウンダーの横パスが逆サイドまで簡単に通っちゃって、一緒に観戦していた人達一同 「えぇっ!」 なんてシーンも。
例えば、土岐田は、小林慶行が例の56mのFKを決めた試合で途中からFWで出てきて、いい仕事をしていたし、2年前のインカレ決勝でも活躍していたのだが、昨日は右SB。 そしてカボレと対峙。 そりゃ、無理があるって。。。 (簡単に裏を取っても決めきれない方もあれだが。)
だから、東京としてはもっと点を獲って、得失点差の借金を少しでも減らしたかったのだが、そうはことは運ばず。 石原の粘っこいキープに手を焼き、ファウル。 内田にFKを直接決められる。 大宮でFKと言えば橋本早十だから、出場していなくて良かった、と思ったのだが、思い出せば、内田にも2年前の国立でも決められていたんだっけ。
その後は、バタバタしつつも、なんとかリードして前半を終了。 なんとなく接戦の予感。
後半、大分は左サイドスペシャリストのパク・ウォンジュを投入。 中盤のスペースが引き締まり、前半ほど自由にボールをまわせなくなる。 狭いエリアでのプレーが増え、ファウルが増える。 そして、ことごとくこちらの不利な判定に(見えた)。
貰ったと思ったファウルが逆判定で、ホームゴール裏からブーイング。 それが止んだか止まないかの場面。 スローインを受けたナオが左サイドからフリーでボールを受けると、振り返って右脚を一蹴。
一瞬、何が起きたか分からなかった。 ゴールネットの上に乗って跳ねたボールが裏に落ちて来たのかと思った。 けど、正真正銘のゴールだった。 ナオのハットトリックだった! 位置も軌道もシチュエーションも全然違うけど、去年のホーム川崎戦で、大竹が登場直後に決めたゴールを思い出した。 あれくらい"画になるゴール"だと思う。
ただ、その後のCKで、最も警戒すべきマトをフリーにして決められたのは本当に残念。 絶対修正すべき。
そして、大宮は藤本を投入し、それまでの前に蹴るサッカーから、タメながらボールを回し、運ぶサッカーに切り替え。 東京もなかなか相手に付き切れなくなる。 特に、前半、抜群の機器察知能力でピンチの芽を摘んでいた米本。 もともとスライディングが多いのだが、疲れてくると、どう考えても届かない位置からスライディングを試み始める。 そして、奪った後の繋ぎの精度も、前半に比べると極端に悪くなる。 このあたりは、まぁ、今後の課題。 それでも、本当によくやっていると思う。 (本当に勝つことや逃げ切ることだけを考えるなら、米本の粘り・キレを最大限生かせるよう、浅利先発→米本途中交代で使うのが一番確実なのかもしれないが、育成とかのことを考えると、やはり先発で育てるべきだろう。)
ボランチに戻った梶山も、前を向きながらボールを持ち、2列目ではサボりがちな守備も頑張った。 時には2列目を追い越して前に出て、シュートも放っていた。 とは言え、まだまだ出し惜しみしている感じがあるというか、ナオと同じようにしろとは言わないけど、もっと積極的にシュート打って欲しいな。
長友は運動量はかなり復活した印象。 オーバーラップで何度もチャンスに絡む。 そして、最後のライン上の大クリアは助かった! 球際での粘り、競り合いから抜け出す馬力、静から動に切り替わる早さなど、まだまだ戻ってないけど、これから頑張れ。
徳永も最近、慌てている感じが減り、いい意味での余裕が感じられる。 ただ、混戦の場面ではもっときっちり人に付いて欲しいな。
そして、今野とブルーノのCB。 大まかに言って、今野が前で潰し、久々に登場のブルーノがカバーという感じだったけど、ブルーノが積極的に前で潰し、そのまま仕掛ける場面も。 このあたりは、シチュエーションに応じたプレーが出来ていた。 あと、左サイドのFKで、ナオからのボールを受けた今ちゃんの弾丸ミドルも良かった。
最終ラインからビルドアップできると試合の進め方が格段に楽になる、と実感。 守備→攻撃の切り替えが早くなり、相手の裏を突きやすくなる。 中盤も上がりやすくなり、攻撃の厚みが増す。 オフサイドラインも高くなり、反撃も食らいにくくなる。 ただ、相手2、3列目からの飛び出しが弱点。 (これをもっと進めて、GKが一定のゾーンを見て、ビルドアップにも参加し、最終ラインを大きく上げる戦い方は、オシム・ジェフがよくやっていた。)
他方、CBにビルドアップが出来ないと、まず中盤にボールを預けることになり、攻撃が遅くなるだけでなく、その間に相手も戻ってしまうので、攻撃の自由度と選択肢、そして厚みも減る。
乱暴な整理だけど、強さ、高さ、速さはあるけど、足元は苦手なCB(茂庭、佐原)と、CBとしての身体能力は限られているけど、攻撃の起点としての役割が出来るCB(今野、ブルーノ)とでは、城福的には後者の戦い方の方が好みなんだろうな、と思う。 ただ、そうは言っても、CBは、最後は1対1で守りきることだと思うので、調子や相手によって使い分けると思う。 ただ、個人的には最終ラインはある程度固定して欲しい。
逃げ切り要員・平山も久々の登場。 終盤には最終ラインでマトをマーク。 近くの席に権田の友達らしきグループがいて、権田に大声援を送っていたけれども、彼らも平山には大きく反応していた。
達也も時間帯に応じたプレーを披露。 調子の悪さは千葉戦で底を打ったみたいで、良かった。
とにかく、こんなに苦しむ必要のない試合だったけど、勝ち点3を取れたのは良かった。 最近はいつもそうだけど、再び、試合を落ち着かせられる選手、ペースを使い分けられる冷静さが必要だということが明確になったということか。 とは言え、一朝一夕に改善するはずもない。
自信を持って戦って、広島に勝つぞ!
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コメント
素晴らしかった石川の活躍
そして、その裏でのカボレの動き出しの早さ・・・は完全に封じ込められました(?)けれど、いやよかったです
実は寝ないで実況したために、視野に霧が入り込んだようになり、実際のところ、試合はあまり見ることができませんでした
そうでなくても乱視がひどく、乱雑な実況になるのですが、この日、齢16(世をしのぶ仮の37ともいいますが)にして、眼鏡を調達しようと思った次第です
そんな中から捉えたベストシーンは、ハットトリックとなった振り向きざまのワンタッチループ、これでしたね
それにしても相手の最終ラインは弱く、いくらでも点が入りそうな感じでした
前回はかっとなって降格の覚悟などと申しましたが、まだ早すぎましたね、反省しております
明日もいい試合を、そして勝利を
投稿: スネーク | 2009年5月 5日 (火) 00:31
スネーク様
コメントありがとうございます。
ナオ素晴らしかったですね~。カボレもシュート以外は・・・。
何が起きるか分からないのが今のJだと思います。
どんな事態が起きても、取り乱さないようにしたいです。
徹夜は大変でしたね。ご自愛ください。
投稿: fct fan | 2009年5月 5日 (火) 07:42