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2009年7月 9日 (木)

形を整え、形に囚われないサッカーをする 神戸vsFC東京 7月4日(土)

たとえチームの調子が良くとも、心配・不安が尽きないのはサッカーファンの性。

FW茂木。 プロ入り初ゴールを2002年に東京相手に記録。 最近調子が良いなんて聞くと、またやられてしまうのではないか、と頭をよぎる。

復帰した大久保。 なんだかんだ言っても動きの質が高く、怖い選手。 高校の後輩達の前でキレキレのプレーを見せつけたりしないだろうか?

そして、監督交代劇。 士気の高さを伝える報道や、嫌な予感を指摘する東京系ブログ。 何より、かつて自分たち自身が同様の状況で素晴らしい試合をした。 神戸にも理屈を超えた力が湧き上がってくるのでは・・・?

そもそも、バクスター、松田両監督時代の神戸は良いサッカーをしていた。 "堅守速攻"だけでなく、繋ぎとスペースの意識の高い連動的なサッカーを していた。 それを神戸が再現すれば、容易に勝てる相手ではなくなる。 (松田監督時代は"堅守速攻"、カイオ・ジュニオール時代は"ポゼッション"とい う切り分けには違和感がある。)

試合前、

相手がどんな状態であっても関係ない。 こちらとしてやるべきことをやって勝つのみ。 そんな試合を期待している。 きっと出来る。

と書いたのは、不安を打ち消す必死の気持ちから。

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試合。 神戸は決して悪くなかった。 選手もサポーターも気持ちを出して戦っていた。 けど、そんな相手を内容でも結果でも上回ることができ、一勝以上の嬉しさが湧き上がってくる・・・。

東京は、城福監督が去年使っていたフレーズ「電流を切らさない」サッカーが出来ていたと思う。 繋ぐことが目的になるのではなく、プレーの先々を意識しながら動いて、いい形でボールを受け・渡す。 それを綿々と続けていく。 いい形を作れなければ、戻してやり直すことも躊躇しない。

CBにボール扱いに秀でた選手を配し、ボールと空間と時間をコントロールするサッカー。 サイドとか、中央とか、カウンターとか、形に囚われず、その瞬間またはその先の瞬間でベストのプ レーを選択する。 あとは、その中で、いかにもっと点を奪うか。 ディテールを突き詰め、練度を高めれば、ますます良くなっていく予感に溢れてい るが・・・。

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勝負を決める個の力。

今更だけど、長友は最後までやりきるプレーが改めて気持ちいい。 相手との駆けっこ勝負で決して負けない。

ナオに注目が集まっているけど、今野も凄いことになっている。 ピッチ狭しと走り回り、ゾーンを埋め、相手を潰し、漏れを拭き取り、生きたボールを味方に繋げ続ける。 普通のCBとして、普通以上のクオリティの働きをしている。

またも決めてしまったナオ。 散々語られているが、大き目のトラップはシュートまでの動きをイメージしたもの。 頭も動きも冴え渡っている。 まさに平常心。

得点シーン以外にも、宮本のスライディングをヒラリかわして平山に送ったラストパス。 ゴールマウスを捕らえる振り向きざまの回し蹴りボレー。 冷静さな中でイメージが溢れ出てくる。

そして、米本。 気持ちがプレーに、全身に現れていた。 神戸の選手たち以上に感じた。 勢い余ってイエローを貰い、その後も手を緩めずにプレー。 カードが気になったからか、久々に90分間持たなかった。 けど、ブーイングを浴びてのプレーは、伸び代を広げる貴重な経験だったと思う。

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米本シャー

2アシストの羽生は、ようやく東京で"らしさ"を発揮できる環境を得たか。 自分で決める選手じゃないし、体格がある選手でもない。 他の選手とボールとスペースとの間で生きる存在はチームが機能しなければなかなか輝けない。 城福監督も、今日のエルゴラ(ナオの記事)で同趣旨のことを言っていた。

平山、カボレ、梶山、徳永、ブルーノ、権田を含め、それぞれが責任感のあるプレーを見せた。 浄もボランチ控え一番手としてのクレバーなプレーを披露。

今後、怪我、カードの累積などで、メンバーが変わることもあるだろうけど、どれだけチームとして力を蓄えることができるか。 赤嶺、祐介、達也、草民、怪我から復帰の大竹、椋原、佐原・・・。

不安は、すぐ近くで生観戦していた三木谷オーナーが目を付け、札束で引っ張られないか・・・?

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コメント

初めまして。
自称FC東京のファンなんですけど、会場に行ったこともなく、時々地上波で見るだけなので熱心なサポーターに混ざることも気が引けるし、でも誰かとチームのこと話したい、と思ってたところに、このブログ見つけました。
過去ログも少し読んで“いやぁ、すごく真面目に分析されてるし、視点も素晴らしいやぁ”と、即ブックマーク、これから読ませていただくのが楽しみです。

今年は城福サッカーの熟成を期待していたのに期待はずれだったのが、ここに来て良い感じですね。リーグは鹿島の独走で決まりそうですが、これから上位チームとの対戦が楽しみです。なんとか4位に食い込んで、来期ACLに出て欲しいです。

それでは、また。観戦レポ楽しみにしてます。
失礼します。

投稿: てむ | 2009年7月11日 (土) 13:17

てむ様
コメントありがとうございます。また、お褒めいただき、光栄です。ありがとうございます。
私も、いろんなブログを見て、勉強させてもらっています。
・戦術分析が鋭い、
・選手の働きを捉えるのに秀でている、
・試合やシーズンの流れを掴んでいる、
・ネタ・エピソードを語るのが上手い、など。

また、機会があれば、是非スタジアムに足をお運びください。光が当たるピッチや、選手たちの走る姿もとても綺麗ですし、チーム全体がひとつの意思を持つかのようにピッチ全体を使ってボールを運ぶのを見るのはとても面白いですよ。

投稿: fct fan | 2009年7月11日 (土) 22:03

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