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2009年8月31日 (月)

秋の戦いのヒント? FC東京vs大分 8月29日(土)

一方で8月に入り調子を崩したチーム。 他方で今シーズン調子が終始狂いっぱなしのチーム。 そんな両チームの対戦らしく、双方ゴールをあげられないまま前半を追え、迎えた後半も10分を回ろうとしていた頃。

中盤から押し上げた梶山がフェイントを見せ、一瞬シュートコースが開いた(ように見えた)けど、迷わず横パスを叩いた場面。 そしてあがった「シュートを打て!」コール。

あの特定の場面で、シュートとパスのどちらの選択が梶山として正しかったのか。 果たして、「シュートを打て!」コールが妥当だったのかはさておき、あのコールは、試合中、そして8月を通して、ここまで溜まってきたフラストレーションが小さな爆発を起こしたもの、という気がした。

そして、この「シュートを打て!」コールを契機に、停滞していた試合がにわかに動き始めたのは確かだった。

それまでの東京も、平山が収め、またはカボレが裏に抜け、そこにナオが絡んでチャンスを作れてはいた。 けど、最近東京と対戦するチームがどのチームもするように、大分がスペースを埋めて対応すると、そこを切り裂くまでの速さや鋭さはなかった。

けど、この直後から、東京のボールの回りが早く(速く)なり、ナオやカボレが突けるギャップが増える。 両チームの前線と最終ラインとの距離が広がり、大分にもカウンターの余地が生まれる。

試合が動きだす予感。 同時に、試合のバランスがいずれかに偏りかねないデリケートな時間帯。

そんなタイミングで押された大竹スイッチ(@青赤自転車でいこう。2)。 今シーズン、大竹を途中投入した場面は何度もあるけど、この試合で投入したタイミングがここまででベストだったと思う。

そして生まれたカボレのゴール。 ナオのスペースを素早く察知・侵入する動きと、大竹の敵味方が入り乱れたエリアでのキープ力・高い位置での突進力とが相まったコラボレーション。

今シーズン、ここまでの大竹はプレーの起点が低く、なかなかゴール前でチャンスに絡めなかった。 また、オフザボールの動きも単調で、周囲との連動を欠いていた。 けど、土曜の大竹は上手くボールを呼び込み、なおかつ大竹らしい力強さも発揮していた。 ここまで不本意なシーズンだったけど、あるいはここから逆襲が始まるかもしれない。 それは、大竹のみならず、東京としても、きっと戦い方の幅が広がる。

他方、大分。 監督がポポビッチに代わり、パスサッカーに変身中とのこと。 まだまだ途上というか、ギクシャクした感じは否めなかった。 また、フットサル経験者の金崎やユース出身者の東や清武はともかく、高松や高橋大輔、鈴木慎吾のようなシンプルで大胆なプレーを得意とする選手は合わないだろうな、と思ってしまう。

個人的にリーダー、モチベーター、戦略家としてのシャムスカは凄いと思っていたけど、(自分が観た限りでは)サッカー自体は面白くないというか、特に攻撃の戦術に新味は感じる部分はなかった。

3年前や一昨年あたりは2列目からの飛び出しとそれに合わせた正確なフィードに特徴があり、去年はウェズレイや金崎のタメと両外国人ボランチの押し上げが怖かったけど、基本的には守備の集中が生命線のサッカーだった。 実際、練習は守備ばかりだったらしいし。 気持ち・運動量・集中が切れたら、他に打開力に乏しいサッカーだった。

だから、まぁ、遅かれ早かれ通らなければならない道だったんだと思う。 (2004年~2006年頃のどこかのチームに似ているな。)

ただ、パスサッカーと言えば、東京にせよ、今の浦和にせよ、そして、マンチェスター・ユナイテッドに逆転負けを食らったアーセナル(レベルに違いはあるが)にせよ、必ず付いて回る脆さ、不安定さがある。 形に拘り過ぎると、微妙なボタンの掛け違いに足元をすくわれる。 だから、戦い方の幅を広げ、いろんな武器を持ちたい。 そのひとつの鍵は大竹の活躍。 例えば、赤嶺の良さ・スタイルもチームの力として取り込んで行きたいし。

話を試合に戻すと、終盤、やられるとすればセットプレーが危ないと思っていたら投入された宮沢。 相変わらず綺麗な軌跡を描くボール。 けど、危険さはなかった。

そして生まれたヨネのスーパーゴール。 これが収穫の秋への号砲となるか。

ナオ、大竹、そしてヨネ。 10番のさらにもう一段のレベルアップにも期待したい。

今週はタイトルへのチャレンジウィーク。 目下、好調かつリベンジに燃える清水。 面白くてワクワクする。

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