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2010年8月17日 (火)

赤嶺の移籍に感じること

鹿島戦の前に、遅くなりましたが赤嶺の仙台への移籍について。

今年に入って、必ずしも調子は悪そうではなかったが、得点というFWとして絶対的な尺度で結果を出せなかった。

チーム成績も低迷する中、打開策として大黒の加入もあり、玉突きで押し出されたような格好。 代わりに前俊が入るが、すぐ赤嶺の代わりを果たすよう期待されてというより、ポテンシャルへの期待と、文字通りチーム内への刺激としての面もあると思う。

J全体を見渡せば、似た事例はいっぱいあるだろう。 けど、この移籍で、一選手の移籍を超え、大げさに言えばチームとしての立ち位置について、何かが投げかけられた気がする。

FC東京のJ1昇格以来の右肩上がり幻想は、ひとまず2005-2006年頃に途絶えたけど、城福監督の就任後、ムービング・フットボールの元で再び上昇気流に乗ったとの認識がサポや一部メディアの間で共有されていたと思う。

実際、2008、2009年と上位進出、ACLまであと一歩の位置にたどり着き、2年目の昨年はタイトルも獲得した。 そして、ポストW杯を見据え、上位と互角に渡り合い、真の優勝争いに割って入ることを目指してシーズンイン。 ところが、米本や梶山の怪我により、戦い方の根本的な見直しを余儀なくされ、その調整に手間取る間に成績は低迷。 特に、戦いを進める中で、梶山と米本が代えの効きづらい選手であることが改めて明らかになり、それにどう対応するのか、選手のやりくりで凌ぐのか、または戦術オプションを増やすのか、大きな課題が突きつけられている。

と、やや大げさに書いたが、一年くらいの調整局面は十分考えられる。 長らく中位力と呼ばれた後、ピクシーを監督に据えて、今度こそ本当の変身を図ったと思われる名古屋も、2年目の去年は足踏みし、今年再び上昇気流に乗った。 城福東京だって、多少歩みが停滞することくらい、十分あり得ること。 仮に今年低迷したとしても、降格でもない限り、城福体制は続くだろうと思う(と、アピール)。

で、ここからやっと本題だけど、赤嶺の移籍には、一年単位のチーム成績とは別のところの、チームの大きな流れの変化を象徴するような気がする。

J1昇格後の東京の選手構成は、アマラオ、藤山、浅利というレジェンドは別格として、昇格クラブの常として、他からの移籍組が中心だった。 サンドロ、由紀彦、内藤、土肥、伊藤、文丈、喜名、下平、福田、加地、茂庭、金沢、石川、今野、平山、福西、佐原、羽生など、挙げれば多士済々の名が連なる。

他方、バルセロナを例に持ち出すまでもなく、安定的な人材供給源としての下部組織の充実は強豪への道のひとつ。 憂太、チャン、尾亦、梶山、忠成、権田、吉本、森村、(大学経由だが)阿部伸、大竹、椋原など、着実に実績を積み上げつつある。

とは言え、すべての人材を内部昇格で賄うことはできないし、移籍組だけで予算内で狙い通りの補強ができるとは限らない。 限られた資源で着実に選手層を厚くするには、新卒生え抜き組の存在は不可欠。 小峯、マサミツ、戸田、宮沢、阿部、大谷、規郎、栗澤など、実績では移籍組に譲ったかもしれないが、印象深い活躍を見せた。

そして、J1に定着するにつれて、チームの屋台骨を支えることを期待されて、より実績のある選手を獲得できるようになった。 (戸田も得点王だったけど。) 塩田、増嶋、赤嶺、徳永、池上、(伊野波、)長友、高橋など。

強豪と呼ばれるチームは、選手構成のバランスが取れていて、主要ポジションにはチームの顔となりうる生え抜きの選手がいる。 赤嶺には、生粋のFWとして、特別な存在になると期待していたのだが。。。 その道筋が折れたことに、若干の挫折を感じないわけではない。

赤嶺に関して、チームとして、多少のスランプは大目に見る段階を過ぎたということだろう。 これまでも様々な移籍はあったが、赤嶺ほどの実績と能力のある選手でも、シーズン中レンタルに出されてしまうところに、時の流れと、FC東京の新たな段階への移行を感じた。

もっとも、FWは元来浮き沈みの激しいポジションで、良いときと悪い時の差が大きい。 今が赤嶺にとって、いろんな意味で底だとすれば、当然また良くなるし、チームとしても最終的に見切った訳でなく、再び呼び寄せる余地があると思いたいのだが。。。

赤嶺の成功を、東京で成功する姿を見たい。

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