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2010年8月18日 (水)

層の厚薄とやりくり 鹿島vsFC東京 8月14日(土)

大阪に向かう新幹線車中から。

鹿島の連携の取れた動きに対し、完全に劣勢だった前半。

  • 引いて受けに来たFWが、確実にボールを収める鹿島。 相手CBとイーブンになるか、受けてもトラップが乱れて収められない東京。 (この試合では、そもそもFWが受けに来る場面も少なかったが。)
  • そのFWがワンタッチで出せる場所に誰かが顔を出す鹿島。 その辺がアバウトな東京。
  • FWが引いて出来た裏のスペースに誰かが飛び出す鹿島。 その辺がアバウトな東京。

ポゼッションを標榜しているはずの東京の動きの質が劣るのは、J開幕以来15年以上トップでやってきた蓄積の差、その中で揉まれてきた個々の選手の経験の差、梶山・米本に最適化された故に簡単に代替できない問題、そもそも即興重視で特定の型に押し込むのを嫌う思想の違い、それゆえに暑さや疲れなどの影響がモロに動きの質に反映されてしまう東京の性など、いろいろあるのだろう。

前半途中、東京がボールを保持し、ゴールに迫る時間帯があったが、それ故に両者のチャンスの質を直接比較できてしまい、差が露になってしまっていた。 それでも鹿島の得点はセットプレーからの1点だけというサッカーの不思議。

後半は、何故か鹿島の運動量が急減し(しかも東京側もそれを予測していたらしい)、東京が押し込む展開に。 鹿島も常態的に高齢化が顕在化しているし、必ずしも層は厚くない。 その辺を騙しながらやっている感じ。

そして今野のゴールで追いつき、1-1の同点で終了。 前半を見ればよく負けなかった、後半を見れば勝ちたかった、そんな試合。

新潟戦にしろ、今野が点を取れるのは、まずシュートの上手さや思いっきりがあると思う。 この点は今野が元来持っていた良さで、前にいた方が発揮できる。 そして、良い場所にいる運動量と運動の質。 豊富な運動量も今野の元来の良さだけど、運きの質については、東京に来たばかりの頃はボールに釣られる傾向があった。 (だから、宮沢よりも浅利がベストパートナーだった時代があった。)

けど、今は、まず味方にボールを預け、フリーになって動きなおし、いきなり相手のマークの激しいゴール前に飛び込むのではなく、時間差を置いて顔を出す。 だからこぼれたセカンドボールを拾えるし、フリーでシュートを打てる。 縦に重層的な攻撃になる。 厚い攻撃は運動量だけが生むのではない、タメや「間」はボール保持者だけが作るものじゃない、というのが良く分かる。

今野がこういうことが出来るようになったのは、もしかしたらCBでピッチ全体を広く見る経験が役に立ってるんじゃないかな、と思う。

けど、そのことと、現時点においてどこのポジションが良いかは別の問題。 個人的には、正解はひとつではなく、監督の考えを尊重したいけど、一般論として言えるのは、出場選手やポジションが試合ごとに入れ替われば、呼吸は合いにくい。 そういうのも即興で合わせられれば理想だが、なかなか難しい。

ポゼッションが機能しないのであれば、その前提で考え、たとえ前方パスが苦手でも、ゴール前で仕事する機会をより多く持てるよう、今野をボランチに置くのも手かもしれない。

また、徳永がパスを出せる方向は視界の前方180度限定という感じなので、やはり真ん中より、横180度を無視できるサイドが良いだろう。 (まぁ、誰もがそう思うだろうけど。) そういう意味で今日の試合は楽しみだ。

長友、阿部巧が抜けたサイドも、松下、北斗、椋原が計算でき、他クラブと比べても層は決して薄くない。 特に名古屋戦の北斗は、正直あそこまで良い選手だとは思わなかった。 鹿島戦も、対面が穴だったとは言え、あそこまで運動量があるとは思わなかった。

また、ヨングンのフィード能力は素晴らしい。 大黒の動き出しと合わせるパターンを試す価値は物凄くあると思う。

ここ数試合、勝っても負けてもおかしくない試合が続いている。 上位争いは厳しいとしても、強さが正当に勝ち点に反映されていないという実感もある。 他方、セレッソも好調。

真夏のチャレンジが始まる!

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