先々週の土曜は国立に高円宮杯準決勝の三菱養和戦を観に、体育の日は決勝の広島ユース戦を観に行ってきました。 トップ湘南戦・仙台戦の感想も書いてませんが、こちらの感想を先に書きます! なお、高円宮杯は初戦の富山第一戦@敷島と、16強の青森山田戦@西が丘も観ています。 (鳥めしも食べてます。 焼きまんじゅうは食べていませんが。。。)
ここ数年、数々のタイトルを手にしてきた倉又トーキョー。 けど、高円宮杯は未奪。 そういう意味でも、そして、ユース年代最強を決める大会という意味でも、是非手にしたいタイトル。
準決勝・三菱養和戦
キックオフ直後にファーストシュートを見舞うなど、序盤、勢いを見せる三菱養和。 今年3回目の対戦での初勝利を目指し、何よりタイトルに向けて、強い意欲を感じる。
けど、意欲では東京も負けてはいない。 決して受け身にならず、トップが躊躇なく寄せて相手を慌てさせ、二列目も巧みにパスコースを限定し、最終ラインも鋭い読みで縦パスをカットする。 守備からリズムを作り、攻撃に繋げる。 これぞ倉又トーキョーというサッカーで流れを引き寄せる。
そして、執拗に右サイドを狙い、徐々にハーフコートに近い状態に。 そして、左からのパスを受けたトップの秋岡くんがボールを真横のスペースに出し、それを縦に走りながら受けた武藤くんの代わりに出場の岩木くんがそのままの勢いでゴールラインに迫り、角度のないところから、GKのニアを襲うシュート! 先制!
その後も東京が勢いを保ち、流れを譲らぬままハーフタイム。
天気は雨が強くなったり、弱くなったりを繰り返し、ボールが流れ気味。 ただ、水溜りなどは出来ず、ピッチ状態は概ね良好そう。
後半も東京ペース。
鋭いショートカウンターから秋岡くんが裏に抜け、相手DFよりも半身前に出たところでエリア内で交錯し、PK。 そして相手DFは二枚目のカードで退場。 PKを自身できっちり決めて2-0。 秋岡くんは大会得点王に並ぶ。
その直後、今後も素早いショートカウンターから、佐々木陽次くんが、左サイド45度付近から、相手GKの頭を越して落ちるシュート! 3-0。 普段ボランチなのが、この日はFWで出場した佐々木くんは、前半から「決めたい」という気持ちがプレーから溢れ出ていて、本当に嬉しそう。
けど、三菱養和も諦めない。 むしろ、それまでよりも縦の意識が速くなり、また、足元のテクニックを発揮し、危険さを増す。
そして、右サイドをドリブルから切れ込み、鋭い切り替えしからエリア内でファウルを得てPK。 1点返す。
その後も一人人数が少ないのを感じさせないプレーで追いすがるが、東京も浮き足立つことなく、確実な試合運びを見せ、3-1で勝利。
ここ3年くらい、再び全国の大会でJクラブの下部組織と互角以上の戦いを見せ、Jリーグにも選手を輩出し、何故か、全国大会でも相まみえる機会が多い地元の手強いライバルに勝った。 試合中の応援の被り方も愉快だった。 (ゴール裏の皆さん、雨の中お疲れ様でした! 三菱養和が広島や大分の歌を歌っていたのはどんな理由?)
決勝・広島ユース戦
決勝の相手は、クラブユース選手権大会で悔しい負け方をした広島ユース。 東西クラブユースの横綱対決。 準決勝では、静岡学園に粘りの逆転勝ち。 最近唯一負けた相手で、借りを返す絶好のチャンス。
本当に遠い埼玉スタジアム。 三鷹のうちからだと2時間前出発でもアウトだった。 (次回は3時間前出発に出ます。)
二日前とはうって変わり、暑さを感じるほどの天気の中、前半からハイプレスでペースを握る東京。 いや、自らペースを引き寄せるというより、相手にペースを握らせないことで、主導権の方が自分達の手に転がり込んでくる、と言った方が正確だろうか。 相手をあっという間に囲い込んで正確なパス回しを許さず、こぼれ球を拾っては、ショートカウンターを繰り出す。 その徹底ぶりこそ、倉又トーキョーの真骨頂。
幾度と無くゴールに迫り、シュートがバーをかすめ、あるいは直撃する。 そして、後方からのフィードに3列目から佐々木陽次くんが飛び出し、相手GKと1対1。 GKもかなり上手くコースを消していたが、絶妙のコースへ流し込む。 先制!
その後も東京ペースで進むものの、前半も残り僅か、プレスが若干緩まったか、広島がつなぐ。 左サイドから切り込み、センタリングをファーで合わせてゴール。 この試合において、ほぼ初めて自分達のペースでボール繋いだ広島が同点に追いつく。
後半。 ハーフタイム直前の流れを引き継ぐ。 そして、CKから逆転。 むぅ、残念。
広島の森山監督も、東京の倉又監督も「プレスが弱まった」と言った。 確かにその面はあっただろう。 けど、それ以上に、広島が、無理に動いてプレスの餌食になって、ペースをみすみす譲り渡すより、後方に控え、じっくり見極めてから動くように切り替えたように見えた。 負けていれば無理にでも攻めなければならないが、主導権を大事に保持する方向に切り替え、それを徹底できたという意味で、前半終了間際に同点にしたことは大きかったのだろう。
けど、ここからの東京の諦めない攻めに心が熱くなる。 相手が引こうが、逆に攻めようが、またこちらの疲れも関係なく、プレスをかけ、攻め立て、ゴールに迫る。 CKや、あとクリーンヒットさえすればゴールというシーンが連続する。 けど、広島も粘り、最後までゴールを許さない。
結局、1-2で終了し、東京は準優勝だった。 広島が、東京のプレスに対応する懐の広さを見せたのが勝因だろう。 けど、そうだとしても、純粋に勝負という面では、「たられば」になるが、結果がどちらに転んでもおかしくなかった試合だったと思う。
良くも悪くも荒削りでありながらスケールが大きかった前年や、各ポジションに魅惑のスペシャリストが揃った前々年に比べ、今年のFC東京U-18は、シーズン序盤から高い完成度を見せ、無敗を続けていた反面、圧倒的な存在感を欠き、伸び代は限られているのではないかと思われたが、ここに来て、粘りと安定感に磨きをかける形で、さらに伸びを見せていた。
春先、「彼は特別」とCHONO氏に教えてもらった「よっち」こと武藤くんは、華のあるプレーを見せていた。 また、中3から見ている廣木くんの落ち着いた守備力、江口くんの軽やかなプレー、松藤くんの前への果敢さ、後ろへの懐の深さに満ちた守備など、佐々木陽次くんの流れを読むプレーなど、成長を確認することが出来た。
爆発力やタレントなどは広島ユースや横浜F・Mユース、ヴェルディユースなどに譲るかもしれないが、最高峰に相応しいのはどちらか、という意味で、絶対に高円宮杯を獲りたかった。
高円宮杯決勝。 3年前に観た時は、流経大柏が点差以上に広島ユースを圧倒した。 一昨年、去年は大差が付いた。 今年は本当に良い試合だった!
狙うはJユースカップ優勝!
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